俺とこーた (ページ35)

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「早く寝たい」

「髪乾かさないと駄目じゃん、

俺が乾かしたげるから座って、」

「いいよ…いっつも乾かしてないもん」

「明日はメイクさん居ないんだから…ほら？」

こんな日はお風呂から上がれば乳液や化粧水等でケアをして、その後いつの間にかソファで眠っていたりする

ほら、今日だってもう俺の瞼は限界を迎えている

「ポカポカするから…、眠たい…もん」

「そんな可愛く言ったって、だーめ」

頭を優しく叩かれ手ぐしで髪を梳かれる

どんどん夢の中のようなふわふわした感覚に陥る

瞼はもう不可抗力で瞑っていく

もう、体に力を入れることなど不可能だ

いつの間にか俺はその場で眠っていたらしい

．

外では早起きの朝日がすっかり顔を出している

目を覚めれば、目の前に彼が居て愛らしい寝顔がずっと見ていて飽きない

どんな夢を見ているのだろうか

時間は6時前、ゆったりと朝食を作るだけの時間はありそうだ

昨日の朝漬けておいたフレンチトーストがまだ残ってたし、

彼が買い物を済ませてくれた為、大抵のものは作れるだろう

だが、エアコンが効いていない暑苦しいリビングに向かうのは嫌で、中々ベッドから出られない

「よしっ、！」

一度気合を入れて、彼を起こさないよう細心の注意を払って起きる

「ん〜…」

「ぁ、ごめ、起こしちゃった？」

「んん、〜」

「朝御飯できたら起こすね」

「ん、」

また彼が布団をかけ直したの確認して蒸し暑いリビングへ足を踏み入れた

テレビでは伊野ちゃんが自分のコーナーを任されていて、もぐもぐと白米を頬張っている

その後すぐに振り付け指導

彼にとって今日はかなりのハードスケジュールなのだろうな

昨日寝溜めしているのかな

そんな彼の1コーナーをひと通り見て料理に取り掛かった