あなたの声は響かない (ページ3)

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本校舎ではプライドが高い教師や生徒がひっきりなしに争っていて、あんまり穏やかな場所もなかった。けど、まあここは結構いいかな。暗殺する場所が穏やかっていうのもどうかと思うけどね。

最初に殺せんせーのことを知ったときには、ラッキーって思ったかも。あんまり人生を楽観視はしてないからか、あと一年ぐらいならちょうどいいかなって。それに、もし殺せたらお金貰えるしね。そしたら一人で生きていけるし。

「Aさん、聞いてますか？」

うにゅっと飛び出た触手が私のノートをパラパラと見る。あっ、あんまり板書してないんだけどなんか言われるかな。

「ふむふむ、理解度は高いようですね〜。もし、私の授業がつまらないのであれば仕方ないですね・・・」

しょんぼりとした顔はわざとらしく曇る。別にそんなまともに授業受けないのは前からだよ。

「気にしないでいいですよ。テストはそれなりにとれるんで。」

自分で言うのはなんだけど、運動も勉強もそこそこ一定水準は満たせるんだよね。器用貧乏ってやつだね。

周りから、じとっとした眼を向けられた気もしたけれどそんなのいつもだよ。

ー次の時間

和歌ねぇ、今日バイト入れてないしゆっくりでもいいか。ガタッ、その音は渚が立てたものでどこか慎重な眼差しで、ああ狙うのかと。

ドッカーン！！

咄嗟のことであんまり守れなかった気がするけど、傷はない？
正面には殺せんせーが激怒していて、なんとなく納得はした。どうやら寺坂達が絡んでいたようで、見せしめなのかクラス全員分の表札を磨き始めた。

訂正。
うちのだけ表札無いから、磨いてないな。
そういうとこに言及しすぎないのは教師らしいね。