学園生活~気づいた想い~

恋ばな ページ1

両親が亡くなって、１ヶ月が過ぎ、6月になった
あれ以来、凪沙ちゃんたちは何も聞いてこなくなり、以前のように普通に接してくれている
私たちはあまり変わっていない

ただ、1つだけ変わったことがあった

凪『で、梅原先生とはどうなの？』
「ど、どうって！なにが！どんな風に！」
凪『ちょっとは進展した？』

そう、梅原先生への気持ちだ

一度にたくさんの事があって、傷ついたり悲しかったりしたけど、後になって考えてみると梅原先生がそばにいてくれていた気がする

そう考えていたら、なにか気づきたくない事に気づいてしまいそうでこわい

「進展もなにも、まずなにもないし…」
凪『あー、じゃあ達央先生か』
「なんで達央先生!?」
凪『なんとなく』

確かに達央先生にはちょっと相談したこともあるけど！

凪『んー、じゃあ優斗？』
優『はぁ？』
「！！！」
凪『びっ、くりしたー！いつからいたんだよ！』
優『そこ俺の席だし。てかなんで俺の名前出てきた』
「え、全部聞いてた…？」

聞いてたとしたらめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど！

優『いや、紫津が俺の名前だしたとこしか聞いてない。なんで？』
「別に…」

あっぶなかったー！聞かれてたらひじょーにまずかったよ！

凪『で、三人のうち誰とも進展してないの？それとも他に…』
「いないし、三人ともなにもないよ！もう…神谷先生にもおんなじような事言われたし…。」

別に何もない！ないないないない！
そもそもね、三人のうち二人先生だし、恋なんてあり得ない！

凪『つまーんなーいのー。で、桃香は？』
桃『え、私！な、なんにもないよ…。まだ上手く喋れないし…』

急に話を振られた桃香ちゃんは動揺する
そう言えば桃香ちゃんの好きなひとって誰なんだろう…
先生たちのなかにいるのはわかるんだけどなぁ

凪『まぁここじゃ言いづらいだろうから後でゆーっくり聞かせてもらうわ』

そう言って凪沙ちゃんは黒い微笑みを浮かべた

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