青春 ページ19
『………』
きまづい沈黙が私たちを包む
どうすんのこの状況。
ポトッ
『あ』
手に持っていた線香花火が落ちる
｢落ちちゃいましたね笑｣
｢ね笑｣
｢もう一個やります？｣
そう笑うと
線香花火を手に持ち隣に座る三宅くん
受け取ると火を付けてくれる
シュウウウウ…
心地いい音が暗闇に響く
やっぱり綺麗…
花火のおかげで少し緊張も解ける
｢綺麗だね｣
｢先輩、勝負しましょう｣
｢え？｣
｢俺が勝ったら話聞いてください｣
私ジッとしてるの苦手なんだけどな…
しかも三宅くんが隣にいる事で
余計にジッとなんかできない
｢はい、スタート！｣
｢え、わ、はい！｣
シュウウウウウウ……
再び沈黙が流れる
聞こえるのは花火の音だけ
いや、違う。
三宅くんの息遣いも聞こえる
これだけ近くにいれば聞こえるのも当然で。
段々と心臓がうるさくなる
三宅くんに聞こえるんじゃないかと思う程
ついには花火も震え出す
線香花火のせいで一目瞭然
｢先輩、揺れてますよ
落ちちゃいます笑｣
それに気付いた三宅くんは
笑いながら私の腕を掴む
！！！！！
ポトッ
動揺を隠しきれず線香花火は落ちる
｢あ…｣
｢俺の勝ちですね｣
そう言うと三宅くんはスッと息を吸う
？？
｢先輩、好きです。
初めて会った時からずっと。｣
｢え…………｣
｢俺と付き合ってください｣
驚いて三宅くんを見ると
線香花火をじっと見つめ
私の返事を待っている
｢……私も好きです
三宅く…健くんが好きです｣
｢……！！！｣
ポトッ
｢あ｣
三宅くんの花火も落ちる
それに気を取られた瞬間
フワッ
私の視界が三宅くんで覆われる
｢先輩…今の反則ですよ…///｣
｢三宅くんだって…｣
そんな優しく抱きしめるなんてズルイ
体を離して三宅くんを見ると
心なしか耳が赤い
｢ふふっ笑｣
｢なんですか…//｣
｢三宅くんかわいい笑｣
そう言うと三宅くんは黙ってしまった
｢あ、三宅くん…？｣
｢……｣
｢三宅……｢健。健って呼んで｣｣
無理、無理無理。
せめて…
｢健くん…///｣
｢うーん、まあいっか
そんな顔真っ赤にして可愛いのはどっちですか？笑｣
｢も、ももう一本やろう！｣
｢あはは笑
じゃあ俺が勝ったらキスして下さい｣
｢え、ちょっ…///｣
｢はい、スタートー笑｣
シュウウウ…
再び花火の音が私たちを包んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 229人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ﾏｰﾒｲﾄﾞ - 苗字を入力しているんだけど、夏休み(リクエスト)で主人公ちゃんの苗字が『人1』になっているよ!! (2017年5月6日 22時) (携帯から) (
レス) id: fa8cf9b19a (このIDを非表示/違反報告)
Vクラ - 昌の手ブラ思い出したｗ (2016年10月9日 23時) (レス) id: 8fe709c197 (このIDを非表示/違反報告)
りんごちゃん(プロフ) - こんばんは！今回もとても面白かったです！リクエストに応えていただきありがとうございました！また、ぜひリクエストしますね！これからも頑張ってください！ (2016年10月4日 20時) (レス) id: 3cbae6ac0c (このIDを非表示/違反報告)
まさよ(プロフ) - 書いていただきありがとうございました！とても素敵でした！！いつかまたリクエストできる機会があったらさせていただきます！本当にありがとうございました！！ (2016年9月24日 12時) (レス) id: 5b7e935646 (このIDを非表示/違反報告)
真 - はじめまして!コメントするのも実ははじめてです(*^^*)リクエストなのですが、学園の生徒会ものか、コンサートのための合宿などが読んでみたいです!はじめてなのに厚かましくてすみません。とても面白くてキュンキュンしています。大好きです!! (2016年9月5日 17時) (レス) id: c885de337b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：虹村修哉 | 作成日時：2016年7月17日 10時
