AAAの末っ子

貧血 ページ18

ー西島side



西「はい、おっけーです」

『照明はどうしますか？』

西「あ〜、もうちょっと暗くできますかね
……あ、これくらいで、はい。おっけーです」



「了解です」と聞こえたのを確認すると階段に腰掛ける

俺がいるのはモニター前のセンターステージ

少し間を空けて日高がいる。
日高はまだ微調整中で何やらせわしなく動き回っていた


上手が與、逆が宇野だ


そして中央の円形ステージには
秀太とA。

しゃがみ込んでいるAになにやら秀太が話しかけている
と思ったらいきなりAが立ち上がった



！！危な、


Aの足元が少しふらつき
隣の秀太に少しぶつかる

それを秀太が支えて受け止める



よかった…、
A体調悪いのか、？
だとしたらこの後休憩でも入れようか、



ヒヤヒヤしながら見守っていると
ステージの端っこへ移動を始めたA


秀太も心配そうにその様子をじっと見守っている



その場で二度、三度飛んだり
その周りを少しウロウロしたり。

それをライトが器用に追いかけている


調整が終わったのか、
軽くお辞儀をしたAは
何やら足元を見つめた後しゃがみ込んだ




？？なんだ？


姿が見えなくなってしまったAを追おうと
階段から立ち上がる

すると同時にAも立ち上がった


なんでもなかったか。

てっきり気持ち悪くでもなり
しゃがみ込んだと思っていたから

ホッとして視線はなんとなく秀太の方へ。



するとその秀太の顔に
驚きの表情が浮かんだ後に

なにやら叫んでいる



その視線をたどると
Aがちょうどステージの下へと
落下していく瞬間だった



西「っ、A！！」



あまりの驚きに一瞬息がつまり言葉が出ない

しかしその声ははっきり日高に聞こえたようで
驚いた顔でこっちを見ている



西「日高！Aが！」



そう言って中央ステージへ走り出すと
日高も何も聞かずあとをついてくる



西「秀太！Aは！？」

末「意識はないけど多分落ちた衝撃ではないと思う。
貧血って言ってたから」



慌てながらも冷静に伝えてくれる


「A！？」と隣で驚いていた日高が
一瞬でステージ下まで降りてAのそばにしゃがみ込む



異変に気付いた與と宇野も
やってきてとりあえず説明も後回しに、

Aを抱きかかえる日高を先頭に医務室へと急いだ



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