１話 ページ2
『なんてこった......』
そこは緑の自然が生い茂る森であった
水を覗き込みながら固まった銀髪碧眼の少年は、これが現実だとは思えなかった
家のドアを開けたら森の中で容姿すらも変わってしまっているだなんてこれを誰が現実だと思えるのだろうか
(俺は長い夢でも見ているのか？)
でも、夢にしても感触がリアルすぎる
『...っいってぇ』
ふと足に鋭い痛みが走り、俺は自分の小さくなった足をみた
ずっと裸足で森の中を歩いていたせいだろうが、足の裏に切り傷ができて血が流れていた
その痛みがこれは夢ではないと俺を嘲笑っているように見え、俺は小さく舌打ちをした
このままこの場所にいても仕方が無いと立ち上がろうとするが、さっきの足の傷のせいでふらっとしてしまう。
我慢すれば歩けない傷ではないと自分に言い聞かせそのまま歩き出す。
(まずは人がいそうな所を探そう)
ここが日本かどうかも分からずに不安を抱えたまま歩く。
(このまま帰れなくなったらどうしよう)
そんな事が頭にチラつきどんどん不安になっていく
俺はその考えを飛ばすようにブンブンと頭を振るいまた歩き出す
そのまま歩き出すこと三十分
やっと建物らしきものを見つけ、先程の怪我も忘れ走り出す
近づいていく事に人影が見えてくる
その人物は俺の姿を見るとはっとした顔をし、俺に話しを聞いてくる。
女性のようだ
「そんなにボロボロでどうしたの？」
その言葉を聞き、俺は自分の姿を見てみる
足は裸足で地面には血のあとが点々と付いていて、今自分がきている服もお世辞にも綺麗とは言えなかった
『っあの...！俺...！』
そこまで言って俺は、はっとした
ドアを開けたら森の中で容姿も変わっていたなんて話、誰が信じる？
俺だってこんな話信じられなかったのに
俺がずっと黙っていると女性は何か察してくれたのか「分かったわ、とりあえず施設に行きましょうか」と言った
『...施設？』
「ええ、孤児院よ。あなたのことはそこで聞くわ」
馴染みのない場所だ
でも、今の俺にはそこが1番いいのかもしれない
「さ、行きましょう。院長も連れてこないと」
その言葉に小さく頷くとその女性の後ろについて行く
まさかこの世界があの有名なハリーポッターの世界だとは知らずに
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紙様 - めちゃくちゃ面白いです！！！！更新頑張ってください( ´ ▽ ` )ﾉ (2019年10月27日 23時) (
レス) id: 8c73967388 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - とても面白いです！続きまってま！ (2018年2月7日 4時) (レス) id: 6fbc23742a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華丸 | 作成日時：2017年10月4日 17時
