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孤爪くんの場合 ページ5

 

孤爪くんは黒尾くんの名前をよく呼ぶんです。

 
 
 
 
クロ、タオル。
 
 
ほらよ

 
クロ、スマホ。
 
 
いじりすぎんなよ

 
クロ、カバン。
 
 
あっちにおいてあったぞ


 
 
 
その度に黒尾くんは孤爪くんを毎日甲斐甲斐しくお世話してるんだけど、ある日、黒尾くんが風邪で部活を休んだ。
 
 
 
だから、その日は孤爪くん一人でスマホを見て歩いてたんだよ。
 
 
 
 
孤爪くんを見かけた私はいいことを思いついてしまった。
 
 
 
孤爪くんの隣にこっそり駆け寄って、
 
 
 
 

歩きスマホあぶねーぞ
 
 
 
 
 
って黒尾さんの声真似して言ってみた。
 
 


そしたらさ、孤爪くんこう言ったんだ。

 
 
 
「クロ、うるさい。」
 
 
 
 
って。そしてハッとしてすぐさま私だと気づいて、みるみる赤く染まるほっぺ。

 
 
 
 

その姿が可愛くて思ってたことを口にした。
 
 
 
 
 
『 黒尾くんいなくて寂しいんだね。』

 
 

「いや、そんなことないし。」

 
 
 
 
そう言ってそっぽ向いたけど声は少しだけ寂しそうだった。なんでそんなに可愛いのさ。こんな子私の弟だったらなぁ、なんて妄想に明け暮れた今日この頃。

 
 

 
─────────────────
 
 
 
 
 
黒尾「研磨…
 
 
おれ今アイツにスゲェ会いたい。」
 
 
 
 
夜久「なに恋愛チックなこと言ってんだよ。」
 
 
 

灰羽「研磨さんならA先輩と一緒に帰りましたよ!」
 
 
 
 
黒尾「A!!俺の研磨とってんじゃねェェ!!!」
 
 
 
 

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作者名:人畜無害。 | 作成日時:2017年11月23日 20時

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