知り合いでした【梅原裕一郎】

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中「俺中島ヨシキって言うんだけどー、梅ちゃんからちょーっと聞いたことがあってね」


ヨシキ……え、ヨシキ？

わぁー本物だ…


じゃなくて。


『聞いたことがある？』

中「そ。可愛い女の子が来たってね！」

『かわっ…』


驚きと恥ずかしさで言葉が出てこない。

え？可愛い？誰が、私か？へぇ、かわっ…


木「俺は木村良平。俺も江口拓也から聞いたことあってね！ほんとに可愛いね！」


なんだろ、人気声優さんからナンパされてる気分だ。

恥ずかしくて顔を上げられない。


『可愛いなんてそんな…』

八「えー、可愛いよ。あ、八代拓です」


梅原さんと江口さん、一体何人に喋ってるんですか…。

この状況をどうにかして欲しい、頼みます。


なんて、願いが届く訳もなく。


中「そんな後ろ居ないでさ、もっと前の方来なよ」

『いえ、だ、大丈夫です』

木「そこだと見にくいでしょ？」

『ほんとに！あの！』


抵抗虚しく渋々良平さんとヨシキさんの間に入った。


ライブとか集中できないんじゃないか、これは…。



と、会場の照明がゆっくり落とされた。

観客が期待の声とともに立ち上がった。


あ、ヤバい、心臓がうるさい。

何度経験しても慣れない緊張と興奮。


くる、くる


木「ライブの始まりだね」

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