知り合いでした【梅原裕一郎】

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時は経ち



私は高校最後の冬を迎えた。


変わったこと1つ目


『ただいまです』

斉「ん、おかえりー」

西「寒くなかった？」

『大丈夫です』


家に梅原さん以外の声優さんが居ても驚かなくなったこと。


2つ目


花「お邪魔してまーす！おかえり！」

『花澤さん！！』

雨「私もお邪魔してます」

『雨宮さーん！！』


女性声優さんとも仲良くなったこと。


3つ目


『今日はお客さん多いですね』

木「Aちゃんの受験終了お祝い」

『あ、良平さんもいらっしゃったんですね』

木「うん」


私が声優の専門学校を受験したこと。

これは変わったと言うよりは、自然と目指そうと思えた。


『あれ？梅原さんは…？』

西「上に行ったから多分仮眠してるかな」

『ありがとうございます』


そして一番変わったこと。


それは


『思春期の女の子の部屋に勝手に入っちゃ駄目ですよ』

梅「悪い悪い。下だと皆いるから」


梅原さんが素を出し始めたこと。

そして


梅「おいで、A」

『反則です』


私たちの関係。


広げられた両手にそっと入れば、苦しくない程度に抱きしめられた。


梅「寒かったでしょ」

『温まりました』


明確な告白をされた訳じゃない。


きっと私が高校生のうちは、とか思っているんだと思う。


でも私が声優になったら自由に恋愛とか出来なくなっちゃうかなぁ。


梅「よし、充電終わり」

『充電って…』

梅「下で待ってるよ」


ニコニコしながら部屋を出ていった。


梅原さんの心臓に悪い性格もなにもかも、全く変わってないな…。

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