第43話 行方不明 ページ1
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「太宰が行方不明ぃ?」
国木田が口を半開きにしながら云った。
敦曰く太宰の現状は、電話も繋がりませんし下宿にも帰っていないようで......とのこと。相方である国木田さんなら太宰さんの行方について何か知っているかもしれない。そう思った敦は、国木田から何かしらの回答が返ってくるのことを期待していたのだが。
「また川だろ」
「また拘置所でしょ」
「また土中では?」
それはもう酷い云われようだった。自分が太宰の立場だったら熟睡することなくただひたすら枕を濡らしているだろう。それは少し云い過ぎかもしれないが。しかし国木田の他にも、この場に居合わせた社員の乱歩、賢治までもが尋常でない回答をするものだから、これには敦も苦笑いを浮かべざるを得なかった。
「しかし先日の1件もありますし......」
「阿呆か。あの女の危機察知能力と生命力は悪夢の域だ。あれだけ自 殺未遂を重ねてまだ一度も死んでない奴だぞ。己自身が殺せん奴をマフィア如きが殺せるものか」
「でも......」
敦はどうにも納得できないという様子だったが、国木田の正論に返す言葉もなく黙りこくってしまう。
太宰さんが行方を晦ますのは、これまた日常茶飯事なのだろうか。それならそうと理解できなくもないが。探偵社の皆はいつものように平然とした態度で過ごしていた。そして最後まで、誰1人として心配する素振りすら見せなかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「......それを押したのか鏡花。解除など不要、乗客を道連れにしマフィアへの畏怖を俗衆に示せ」
鏡花という娘は、つい先日太宰が世話になったポートマフィアの暗殺者のことだろう。幼い容姿で相手を油断させ、太宰を此処まで連れてきた張本人。その娘が今、芥川の命令でいとも簡単に命を落とそうとしている。
「道連れねぇ......」
「.........」
爆弾がどうのこうの云っていたけれど、敦君がいるなら大丈夫そうね。太宰は確信を持っていた。敦がポートマフィアとの戦いで勝利することを。そして鏡花と云う娘を"そちら側"から救い出すことを。
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美穂 - 続き気になります。更新頑張ってください!(^^)d (2020年5月13日 1時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
加奈 - 文ストだぁぁぁぁ! (2020年4月9日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
水姫 - 凄い面白いです !中也が好きなので楽しみですーーー!!ハマりました (2019年9月16日 22時) (レス) id: c8e9b80948 (このIDを非表示/違反報告)
猫夜桜((シラキ(プロフ) - ふぅぁぁぁああぁあ!!!!好きだああああああ!何これ最高!!これは芥川さんオチなんですか!?!????!!!!! (2019年1月12日 0時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年11月24日 2時) (レス) id: 8c0a96a096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パティー | 作成日時:2016年7月22日 12時