第35話 第二の被害者ではなく ページ37
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今回の事件では証拠が乏しい為に、事件当時の証が何か流れていないかと川に網を張って調べていたところ、偶然にも人が掛かっていたのだ。人が網に掛かっている、なんて云う悲惨な状況には滅多に遭遇するものではない。被害者は今朝川を流れている所を発見されたのだから、網に掛かったのは、当然ながら第二の被害者だろうと誰でも予想がつく。
「太宰さん……また入水自 殺ですか?」
しかしながらそれは第二の被害者ではなく、唯の通りすがりの自 殺愛好家だったわけだが。
「うふふ、独りで自 殺なんてもう古いわよ敦君。前回美人さんの件で実感したの、矢っ張り死ぬなら心中に限るとね! 独りこの世を去る淋しさの何と虚しいこと!」
というわけで一緒に心中してくれる美女募集中よ、とやはり心中を強調して云ってくる太宰に向ってジト目の敦が。
「え? じゃあ今日のこれは」
と、尋ねてはみるものの、思った通りの回答が返ってくる。
「これは単に川を流れてただけよ」
「なるほど」
敦はこれを機に、きっと太宰さんはいつもこんな感じなのだろう、と1人で勝手に納得してしまった。大体当たってはいるのだけれど。
その隙に、太宰は自由の利かぬ身体を網から引き離して貰い、本件である殺人事件の内容を淳から細かく説明される。被害者は胸部を銃で3発撃たれており、それ以外は不明。そして殺害現場も時刻も弾丸すら貫通しているため発見できていないと、やや不明な点が多かった。
「何と、かくの如き佳麗なるご婦人が若き命を散らすとは! 何という悲劇! 悲嘆で胸が破けそうだわ! どうせなら私と心中してくれれば良かったのに!」
普段よりも更に騒ぎ立てる変人先輩社員を半目で見ながらも、敦は何も云わなかった。云う気まで失せてしまったようで。
「しかし安心しなさいご麗人、稀代の名探偵が必ずやあなたの無念を晴らしてくれるわ!」
ねえ乱歩さん、と太宰が話が振れば、乱歩の口からはところが僕は未だ依頼を受けていないのだ、と云い出される。要するに探偵社は不要扱いされているのだ。箕浦と云う刑事の男から。
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綺羅(プロフ) - 太宰さんは、スカートなのですか? (2017年1月3日 10時) (レス) id: ba54971924 (このIDを非表示/違反報告)
パティー(プロフ) - 奈江さん» いえ、改善点を見つけられたのでこちらこそありがとうございました。 (2016年7月24日 23時) (レス) id: 67fd284f3f (このIDを非表示/違反報告)
奈江 - 確認しました。 わざわざ訂正ありがとうございます。お手数おかけしましてすいませんでした (2016年7月24日 23時) (レス) id: c67595ed82 (このIDを非表示/違反報告)
パティー(プロフ) - 奈江さん» 第1話だけ編集してみたのですがどうでしょうか(^^; (2016年7月24日 22時) (レス) id: 67fd284f3f (このIDを非表示/違反報告)
パティー(プロフ) - 奈江さん» お時間取らせてしまうかもしれませんが、できる限り改善したいと思います。教えてくださりありがとうございました! (2016年7月24日 22時) (レス) id: 67fd284f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パティー | 作成日時:2015年11月2日 19時