第2話 好物は茶漬け ページ3
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「苦労は凡てお前の所為だこの自 殺マニア!お前はどれだけ俺の計画を乱せば――」
と、何時までも正論を聞かされていたところで正直面倒くさいだけなので、国木田君の話は最後まで聞かない事にした。最初から聞く気なんてさらさらないけどね。
「良いこと思いついたわ。彼は私の同僚なの、だから彼に奢ってもらいましょう。あ、そう云えばあなた」
「へ?」
「名前は?」
そう聞かれて直ぐに答える者は少ないだろう。初対面の人間に対して本名を名乗るか否や少し躊躇っていたようだが、どうやら信用してくれたらしい。少年の名前は中島敦君と云うようだ。本人の様子からして、特に偽名を使っているわけでもなさそうだし。
「敦君、何か食べたい物は?」
どうせ払うのは国木田君だし、正直私には関係のない話だけど。それでも少しだけ興味をそそられた。金無し宿無し、尚且餓死寸前であった少年が突然手を差しのべられた時。一体どれほどの物を欲するのか。
「あの……茶漬けが食べたいです」
ちゃ、茶漬け?
「はっはっは! 餓死寸前の少年が茶漬けを所望とはねえ!」
思いっきり笑ってしまった。これはある意味、期待外れでない回答だ。
「良いわ。国木田君に三十杯くらい奢らせる」
「俺の金で勝手に太っ腹になるな太宰!」
「太宰?」
「ああ、私の名前よ。太宰A」
ほんのり自己紹介を終えたところで場所は移転。敦君のリクエスト通り、茶漬けを腹一杯食することのできる店に連れて行ってあげた。
其処で私はこう思った。彼は本当に期待を裏切らない。おかげでとんだ腹ごしらえを目の当たりにすることができたし、何よりも敦君のなかなかの食べっぷりには想像以上に驚かされた。ちょっぴり可愛いなあ、なんて思ったり思わなかったり。
「おい太宰、早く仕事に戻るぞ」
そして国木田君の声が、いつにも増して苛立っているように聞こえた。
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綺羅(プロフ) - 太宰さんは、スカートなのですか? (2017年1月3日 10時) (レス) id: ba54971924 (このIDを非表示/違反報告)
パティー(プロフ) - 奈江さん» いえ、改善点を見つけられたのでこちらこそありがとうございました。 (2016年7月24日 23時) (レス) id: 67fd284f3f (このIDを非表示/違反報告)
奈江 - 確認しました。 わざわざ訂正ありがとうございます。お手数おかけしましてすいませんでした (2016年7月24日 23時) (レス) id: c67595ed82 (このIDを非表示/違反報告)
パティー(プロフ) - 奈江さん» 第1話だけ編集してみたのですがどうでしょうか(^^; (2016年7月24日 22時) (レス) id: 67fd284f3f (このIDを非表示/違反報告)
パティー(プロフ) - 奈江さん» お時間取らせてしまうかもしれませんが、できる限り改善したいと思います。教えてくださりありがとうございました! (2016年7月24日 22時) (レス) id: 67fd284f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パティー | 作成日時:2015年11月2日 19時