[殺戮の天使] 無表情少女と連続殺人鬼に出会ったニコニコ少女[フリーホラー]

B6 ページ7

入り口からすぐの壁には看板らしきものがあった。


『第二墓場』＿＿と書かれている。


「ってことは第一墓場もあるって事だよねー」
??２「…多分」



Aは少女と手を繋いだまま
墓石に囲まれた大きなモニュメントの後ろに回りこんだ。




オブジェクトには



＿＿清らかにならざる者の墓

＿＿主にも天使にも望まれぬ哀れな者たち

＿＿土に埋もれ、地に落ちて浄化されるのを待て


と刻まれている。



「”主”と”天使”って誰の事だろう」

??２「……さぁ」




??１「いつまでも文字眺めてんじゃねーよ」
「痛っｗ」



刻まれた文字を読んでいるとイライラし始めた包帯の男性が
Aと少女の足を順番に蹴った。




男性に急かされて、Aが他の場所を探索しようと歩き出した時
手を繋いだ少女が不意に立ち止まった。




立ち止まった場所は一箇所だけ埋められていなかった墓穴の前。




??２「……」

??１「ただの墓穴だ」




??２「……」



??１「そんなに入りてぇか？」
「え？どーゆー事ですか??」



ニヤニヤ顔で少女に質問する男性の言葉に
Aは疑問を抱いた。




??２「……でも、ダメみたい
……この穴、もう入ってる」


「ん？え、え??
…あぁ、入ってる、けど…”入りたい”っていうのは??ｗ」



??１「……」

「…ん？あれ!!墓穴の中で何か光ってるよ!!!」
??２「…!!本当だ…」




Aは少女の顔を笑顔で覗きこみながら墓穴の方を指差した。
墓穴の中にはキラキラと光る何かが死体と一緒に入っている。


すると少女はAと繋いでいた手を離して四つん這いになり、
墓穴の中の光っている物に向かって手を伸ばし始めた。



「え？え!?」


??１「あ？何やってんだお前
んなもん、まさぐって何かあんのか？」



??２「……とれない」
「あははｗ 変わろうか？」



??２「……うん」


??１「はぁ？待てよ。んなもん、こうすればいいだろ」





少女と位置を変わろうとした時、
包帯の男性がそれを遮って前に出た。

男性は墓穴に向かって高く鎌を振り上げる。




「…!!あぁ、成る程。やりたい事は分かったんですが…」

??２「……あ、でも中身が……」







グシャッ…!!!!!!






男性が高く上げた鎌を振り下ろした瞬間、
鈍い音と酷い異臭が感じとれた。


??２「足が外れちゃった……」

「あ!!でも光ってる物取れそうだよ!!よいしょっと…」




Aは墓穴に腕を突っ込み、光っていた物を取った。


＿＿鍵を手に入れた。

B7→←B5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す