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喧嘩するほど何とやら ページ39

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「ナランチャなんか大っ嫌いッ!!」





その言葉を聞いた時僕は思わず飲みかけの珈琲を口の端から零してしまった。


慌てて手の甲で拭い上の階へ視線を向ける。



夜も更けてきた頃、寝る組と寝ない組に別れた僕達は各々の時間を過ごしていた。


寝ない組__...僕とミスタとアバッキオは唖然と顔を見合わせる。



空耳かと疑った。



100回死んでも決して聞くことの無い言葉だと思っていたからだ。



ガチャンッと何かが叩きつけられる音に続き悲鳴が鳴る。



「ああそうかよっ!俺もAなんか大っ嫌いだッ!!」



今度こそ空耳では無い。

あの二人が喧嘩をしている。


そう理解した途端ますます分からなくなってきた。


あの二人が?理想のカップルの具現化の様な二人が何故こんな大喧嘩をしているのだ??



ドアを突き破らんばかりに開け放つ音に続き足音が階段を駆け下りてくる。

走り方からしてAだろう。

...せっかく泊まりに来てくれたのにナランチャは何をしたんだ。真面目に。



寝る組も流石に目を覚ましたらしく音が増える。

フーゴの不機嫌な声にブチャラティの制する声。



「おいっ!A待てって__...あーくそっ」



玄関のドアの音にナランチャが声を荒らげたが間に合わず閉める音がアジトに響いた。


階段を見に行けばナランチャがガジガジと頭を掻きながら扉を睨んでいた。



「__...あの、一体何が」



「...何も」



「いやいやいや何もねぇ訳ねぇだろ!?」



ミスタの突っ込みにナランチャがギっと睨みあげる。

が、すぐにその威勢は消え失せ代わりに弱々しい顔に塗り変わった。



「はぁぁ...俺ってマジで駄目だなぁ...好きな女を泣かせちまうなんてよぉ」



「理由によるだろ、とにかく座れよ」



アバッキオがナランチャをリビングのソファへ誘導する途中目配せをコチラへ寄越す。

階上に居るブチャラティにアイコンタクトを送り、僕達二人はAを追いかけた。



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「どうしよう...」



これまた弱々しい声が少し離れた路地に転がる。

僕とブチャラティは目配せをし彼女に慎重に声をかけた。



「...あの差し支えが無ければ何があったのか教えて頂けますか」



「...何も無い、私の問題」



「何も無い訳無いでしょう?

根本的な問題は確かにお二人にあるかもしれませんが、話を聞く事くらいなら出来ますよ」




そう落ち着かせ近くの公園のベンチに腰掛けた。




そして彼女はポツポツと語り出した。

喧嘩するほど何とやら→←或る幹部の話



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- ほんとに...ナランチャ...いやほんとにいい話でしたほんんとにありがとうございます...!!!!! (2月20日 23時) (レス) @page26 id: d599ec02c4 (このIDを非表示/違反報告)
食人(プロフ) - こんなに泣くとは思わなかった…すごく、素晴らしい作品です (2022年7月26日 13時) (レス) @page47 id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
れい - 顔がぐちゃぐちゃになりました...本当にいいお話で、すごかったです!(語彙力なくてすみません)このような作品を読ませて頂いてありがとうございます!この作品に出会えてよかったと本当に思います...二人が本当に幸せになれるように祈ります...(長文失礼しました) (2021年7月24日 0時) (レス) id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
- 号泣しました…。目擦りすぎて睫毛ぼろぼろ抜けました。私の持ち得る限りの語彙力を総動員しても、この素敵な作品の尊さを表現し尽くすことはできないかもしれません…。本当にこの作品と出会えて良かったです。全細胞がディモールトベネ!と喜んでます…… (2021年3月22日 4時) (レス) id: fc7ac22f29 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鶴@メガネ=本体(プロフ) - イスカさん» ありがとうございます!しかも他の作品まで...!圧倒的感謝です!!これからも精進して参ります! (2019年9月27日 22時) (レス) id: 022f546ed4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴鶴@メガネ=本体 | 作成日時:2019年6月30日 22時

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