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そして私達は沢山写真を撮るようにもなった。
現像して二人で見せあって馬鹿みたいに笑った。
ギャングなのに写真残していいの?って聞いた時彼は笑ってまぁいいんじゃね〜?といつもの調子で笑っていた。
冬が来た。
クリスマスは家族で過ごした。
本当はナランチャと会いたかったけど仕方が無いよねと納得させる。
ナランチャだって仲間と過ごすって言ってたし。
用意したプレゼントを片手に寝る準備を始めた頃窓ガラスのノックの音ではっと顔を上げた。
窓の外で彼が手を振って立っていた。
ビックリして歓声を上げそうになったが今日は家族がいるので必死に抑え慌てて窓を開け放った。
震えるような寒気と彼が部屋へ入ってきた。
小さな声で
プレゼントを交換し開けた時凍りついた。
「...何これ」
「下着」
「えっ、まってイタリアでは下着を贈るのが当たり前なの!?」
「あっ、そっか知らねぇのか!
イタリアでは赤の下着を着て新年を越すと幸福を招くって言われてるんだぜ!」
「そうなんだ...」
流石に驚いたが意味を知ったら知ったで何だかくすぐったい気持ちになる。
ありがとうと告げて今度はナランチャがプレゼントを開けた。
イタリアでは女性から男性には雑貨を送ると聞いてこの間割ったと言ってたマグをあげた。
彼は満面の笑みで私を抱きしめ愛を囁いた。
年越しは日本に帰ることになっていたので日本で過ごす。
仗助達に久々に会い何があったとか話し合った
康一さんが春にイタリアに来ると聞いて由花子さんが私にきつく釘を指す。
私は苦笑いを浮かべ彼女に恋人ができたことを伝えるとたまたま(らしい)聞いていた男性陣に質問攻めにあった。
どんな奴だ、変なやつじゃあ無いだろうなと言われそんな人じゃないって今度こそ胸を張って言い切った。
彼がくれた真っ赤な下着を身につけ年を越す。
ナランチャは今何をしているんだろう。
一週間ほど日本で過ごしまたイタリアに帰る。
土曜日ナランチャから日本でどんな人と会ったのかとこれまた質問攻めにあった。
「幼馴染みだよ」
「男?」
「うん男の子もいる」
「ふぅん」
視線を逸らし何処か不満げな彼に私はピンと来た。
「ヤキモチ?」
「ばっ...!__あああもうそうだよヤキモチ!」
初めて見せた表情に私は嬉しくて仕方なかった。
そして遂に春が来た。
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ぱ - ほんとに...ナランチャ...いやほんとにいい話でしたほんんとにありがとうございます...!!!!! (2月20日 23時) (レス) @page26 id: d599ec02c4 (このIDを非表示/違反報告)
食人(プロフ) - こんなに泣くとは思わなかった…すごく、素晴らしい作品です (2022年7月26日 13時) (レス) @page47 id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
れい - 顔がぐちゃぐちゃになりました...本当にいいお話で、すごかったです!(語彙力なくてすみません)このような作品を読ませて頂いてありがとうございます!この作品に出会えてよかったと本当に思います...二人が本当に幸せになれるように祈ります...(長文失礼しました) (2021年7月24日 0時) (レス) id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
青 - 号泣しました…。目擦りすぎて睫毛ぼろぼろ抜けました。私の持ち得る限りの語彙力を総動員しても、この素敵な作品の尊さを表現し尽くすことはできないかもしれません…。本当にこの作品と出会えて良かったです。全細胞がディモールトベネ!と喜んでます…… (2021年3月22日 4時) (レス) id: fc7ac22f29 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鶴@メガネ=本体(プロフ) - イスカさん» ありがとうございます!しかも他の作品まで...!圧倒的感謝です!!これからも精進して参ります! (2019年9月27日 22時) (レス) id: 022f546ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴鶴@メガネ=本体 | 作成日時:2019年6月30日 22時