+Valentine's day three ページ8
急いで戻ってリビングに行くと、腕組みをして、イヤホンで何やら聞いている匡君が食卓に座って待っていた
「ご、ごめん！」
「遅い」
匡君はゆっくりと顔を上げるとイヤホンを外して私を見据えた
「ごめん、は、走り行ってて・・・」
「そんぐらい分かるわ。さっさと息整えたらどうや」
私が今日は一緒に食べたいって言ったのに遅れた事、怒ってるかな・・・？
「怒ってない」
「え？！」
「速くしろや。ご飯、冷めますよ」
はあと呆れた様にため息をついた匡とは裏腹に、私の事を気遣ってくれる匡君に胸が熱くなった
「もう大丈夫！食べよっか！」
私はサッと手を洗うと、テーブルの料理のラップを取った
匡君と取る食事はやっぱりなんだか嬉しくて、家族って感じ
いや、これが恋人だったらいいのにな
レストランのカップルを思い出す
でも、なんか、これもいいな
無言は自然と気持ちよくて
「ん。これ、うまいな」
「ふふ、そう？よかった」
そんなそっけない会話が嬉しかった
「あ、今日はデザートがあるから」
私は冷蔵庫からチーズケーキを取り出して食卓に持って行った
「今日はバレンタインか
そういや事務所にぎょうさんお菓子が届いてはりましたなぁ」
まあ、そうだね
モテない訳ないし
「それって、食べるの？」
なんだか気になって
「いや、どうなんやろな。俺は食べた事ないですけど、スタッフがどうにかしてるやろ」
そっか・・・なんか、嬉しい
私がこんな立場じゃなかったら、もらえていなかったかもしれない
そう思うと、なんだか嬉しくて、胸が満ちた
「甘くない。うまいな」
匡君は一口頬張ると美味しそうに食べてくれた
よかった・・・
匡君は甘いものあんまり好きじゃないから、食べやすいように研究した甲斐があった
私も一口頬張ると、チーズの風味が抜けて
「美味しい・・・！」
一番上手くいったかも！！
匡君はお皿に取り分けた分をきっちり食べてくれて
私はそんな匡君が大好きだなあ、なんて改めて思って
チョコ、ではないけれど、私の本命は匡君だから
いつか堂々と気持ちを伝えられるその時を楽しみにしていよう
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ミヤナ(プロフ) - ちょこけーきさん» ありがとうございます！よかった……ゆっくり付き合ってくれると嬉しいです、 (2019年10月10日 1時) (
レス) id: 7d8442c23e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこけーき(プロフ) - プリスト覚えてます！続き楽しみです！ (2019年10月9日 0時) (レス) id: 2c59af6b14 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤナ(プロフ) - ありさん» ありがとうございます！スローペースですが見守っていただいて本当にありがたいです。気ままに覗いてくれると嬉しいです！ (2018年11月29日 16時) (レス) id: a4048d58e0 (このIDを非表示/違反報告)
あり - 更新ありがとうございます！毎回続き楽しみにしてます！今後も無理なく続けていってくださると嬉しいです♪ (2018年11月23日 12時) (レス) id: ca66dee68c (このIDを非表示/違反報告)
ミヤナ(プロフ) - K&Tさん» ありがとうございます！よかったです。匡君のいいところがあんまりなかったので投下してみました。笑 (2017年7月2日 18時) (レス) id: aa710708db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤナ | 作成日時：2017年2月2日 16時
