+tasuku Birthday 2017 ページ20
心地よく車に揺られながら夢ごごちになる
むしむしと暑さこもる次期に移り、半袖に世間がうつってきた頃
車の外では蒸せ返るような人の波
日はすっかり落ちていて、ビルから灯る明かりや電灯が道路を昼間の様に照らしている
何かの撮影でされたであろう、綺麗に巻かれた髪は、車の揺れに合わせて小刻みに揺れていた
私は過ぎ去る光景をぼおっとしながら見つめていた
車はよく見知った路地に入る
ある一軒家の前に止まって、キキッとタイヤが音を立てた
「Aさん、着きましたよ。お疲れ様でした。今日はテレビ撮影に、雑誌の取材もあって疲れたでしょう。ゆっくり休んで下さいね」
杏花さんがドアを開けてくれる
「ありがとうございます。お疲れ様です」
私は、横に立てかけていたカバンをつかむと車を降りた
家のドアの前に立つと、カバンからカギを探す気になれなくて、ドアノブをひねってみると
見事にガチャと音を立てた
あれ、カギ開いてる。気をつけなきゃ
取り敢えず内側からカギをかけると、明かりがついているリビングへ行った
ソファーで不機嫌そうに顔を歪めて腕を組む人がひとり
「あ、匡君ただいま。遅くなってごめんね」
「あんた、今何時か分かってますか？」
ふと時計を見ると、9時半を回っていた
「ごめん・・・」
「まさか忘れてたなんて言わんやろな」
隣に座った私を、匡君の目が捉える
何か、忘れていただろうか
まずい、本当に分からない・・・
「えっと・・・」
私が言葉を濁す様子に気づいたのか、匡君は急に不安そうな顔になった
「っ・・・え？！」
背中に回された匡君の腕、急に近づいた距離
突然の抱擁に、私は固まった
心臓が速まるのが分かる
自分でも分かる。顔が赤いだろう
「どうしたの？ご、ごめん！」
匡君を不安にさせてしまっただろうか、と焦りが顔を出した
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ミヤナ(プロフ) - ちょこけーきさん» ありがとうございます！よかった……ゆっくり付き合ってくれると嬉しいです、 (2019年10月10日 1時) (
レス) id: 7d8442c23e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこけーき(プロフ) - プリスト覚えてます！続き楽しみです！ (2019年10月9日 0時) (レス) id: 2c59af6b14 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤナ(プロフ) - ありさん» ありがとうございます！スローペースですが見守っていただいて本当にありがたいです。気ままに覗いてくれると嬉しいです！ (2018年11月29日 16時) (レス) id: a4048d58e0 (このIDを非表示/違反報告)
あり - 更新ありがとうございます！毎回続き楽しみにしてます！今後も無理なく続けていってくださると嬉しいです♪ (2018年11月23日 12時) (レス) id: ca66dee68c (このIDを非表示/違反報告)
ミヤナ(プロフ) - K&Tさん» ありがとうございます！よかったです。匡君のいいところがあんまりなかったので投下してみました。笑 (2017年7月2日 18時) (レス) id: aa710708db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤナ | 作成日時：2017年2月2日 16時
