今だけ、君を思ってもいいですか？【妹尾 匡】

+forty-one ページ49

演技という最難関を終え続く2日目






数、社と午前中に筆記テストを終え






午後の実技テストに向けての自主練習をするため、すべての荷物を持ってボイトレAに向かった






「うおっ？！」





急に滑り、行き場のない足は前に放り出される





足元でゴリという音がして私は尻もちをついた





「い、いったあ〜」





これからダンスのテストなのにぃ・・・




見事に転んでしまった




何か踏んだようで足元を見ると、しっかりヒビが入り、クリップ部分がパキリと折れた一本のボールペンがあった






深い赤色に黒いライン、白い英字で「GALAXY STANDARD」の文字





ペン尻とクリップ部分、口金は金色であしらわれている。まあ、クリップ部分は踏んで折れてしまったのだが・・・





これ、絶対高いやつだ・・・





このままにしておく訳にもいかないので無残な姿になったボールペンを丁寧に自分の筆箱にしまった





ギャラスタの特注ボールペン・・・持っていたファンに殺されないかな・・・




私は筆箱をカバンにしまうとブンブンと首を振った





今日はこれから実技テストだし、一旦この事は忘れよう！筆箱も絶対今日は封印！






私は駆け足でボイトレAに向かうと、丁度楓君とばったり会った






そのまま実技のテストについて話しながら廊下を歩いていった






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ボイトレAで確認をバッチリ済ませた後、時間になったので試験会場へ移動した




「さあ、行きましょうか」





ギャラスタのボーカル担当でもある楓君は歌には自信満々で





ダンスもしっかり踊り込んでいるので、自信があるようだ





私もダンスはダンス教室で習っていることもあって心配はしていない






「今日は得意な物ばかりだからね。楽しもうね！！」





「はい！もちろんです！」






2人とも自信満々でコンディションはバッチリ






私たちは期待を胸に午後の試験を迎える

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