今だけ、君を思ってもいいですか？【妹尾 匡】

+nineteen ページ21

思い立ったら吉日のごとく楓君に電話をかけた






ププププ、携帯からコール音が聞こえる






《はい、もしもし》





数コールしてから楓君は出てくれた





「あ、あの、楓君」





《はい、なにかご用で〈めーちゃん、早くしないと

ばんちゃんがお菓子をいただいちゃうんだにゃー！〉ばんちゃんさん、ちょっと待って下さい！

〈千代松、楓は今電話中なんだから、話しかけちゃだめだろう〉

〈にゃははは、そうだったにゃ！じゃあ、めーちゃんの分のは俺がいただきい〜♪〉

ばんちゃんさん？！ぼ、僕のお菓子が・・・》





携帯の向こうから賑やかな声が聞こえてくる





「か、楓君？」




《ああ！すみません！

今、部活を終えたところで更衣室にいるんです！》





こ、更衣室・・・て事は着替えの途中だった？






着替え中の様子を想像してしまい、顔が熱くなる






ダメダメダメ！考えるな！






部活のメンバーがいるって事は






「あの声の人達って・・・」






《ああ、西星スト部のレギュラーのメンバーです。騒がしくてすみません

〈楓、大事な話なら、更衣室の外で話すのをおすすめするよ〉

そうですね、外に出る事にします》





西星のスト部のレギュラーって事は






「ギ、ギャラスタ？！」

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