【d!】また夢の中で【ci】 (ページ15)

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ある早い朝の事だった、外が騒がしくて目が覚める。

眠い目を擦りゆっくりとベッドからおりて小屋の扉を開けた。外はいつも通り薄暗く、今日も星が降っている様だった。

最近頻繁に流星群が起こるなぁと落ちてくる星を見て思った。音のする方に目を向けると、扉の前に羊たちがいて各々に鳴いているみたいだった。
音の正体はこの子達の鳴き声のようだった。

｢どうしたのみんな｣

この子達は普段大人しくて、こうやって騒いで鳴くことは滅多にない。小屋から出て扉を閉めると羊に囲まれ足を押される。どこかに連れていきたいらしい。

｢わかった、歩くから｣

そう言うと羊たちは満足そうに鳴くのを辞め、歩き出した。どうやら柵の方に行くらしい。星が降っていて綺麗だ。見慣れた景色のはずだが、流星群は何度見ても綺麗だと思った。夢みたいに。

柵に近づいていく、降っている星と共に奥に人影があるのが見えた。

なんだ、迷子が来てたのか。羊たちはこの事を教えようとしてくれたんだ。珍しく人影の方からこちらに近づいてきているようで、だんだん姿が顕になっていく。

薄暗い世界で見えたその人は水色のふわふわの髪。まるであの彼と同じような色で私は懐かしくて目を細め、人影を見つめた。