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容姿 ページ26

鳴女「上弦の陸様の御用が済みました。お呼びします」


鳴女さんが淡々という。


さっきまで上弦の陸の話をしていたものだから、なんだか機会を待たれていたような気がしてしまった。


彼女の演奏する琵琶の音は、本当に綺麗だ。


「ちょっと、まさか誰か殺られたの?アタシ達が入ってきたばかりなのに?」


琵琶の音が止んだのとほぼ同時に、苛立ったような女性の声が聞こえた。


「・・・何よ、皆揃ってるじゃない。それに、その鬼は誰?」


上弦の顔ぶれが揃っているということは、次に目がいくのは明らかに弱い私だ。


それにしても、流石遊女と言ったところか。顔も体つきも本当に美しい。


再び私が自分の口から事の経緯を説明すると、その鬼はふうんと言ってから唇を舐めた。なかなか艶めかしい仕草だ。


「聞いてるかもしれないけれど、アタシは今の上弦の弐に鬼にしてもらったのよ。ある意味似てるわね、アタシ達」


A『そう、ですね』


「アタシの名前は堕姫よ、よろしくね」


A『私はAです。堕姫さん、よろしくお願いします』


堕姫さんの第一印象は、近寄りがたい美人という感じだった。でも、話してみれば案外そうでもないのかもしれない。


・・・ああ、それにしても綺麗だ。


堕姫「何見てるの」


A『え!?す、すみません!』


無意識に見つめてしまっていたかもしれない。こんな下位の鬼が見るなんて、失礼にも程がある。


A『すみません、わざとではなく・・・。ただ、堕姫さんが綺麗だなと思って』


慌てて弁解すると、堕姫さんはふっと表情を緩めた。


堕姫「嬉しいこと言ってくれるじゃない。だけど、遊女なら見た目は最低限よ。私は最高位の花魁だしね」


A『それはそうですが』


どうやら怒っていないらしい。それを確認して、私はばれないように肩の力を抜いた。

その類の見世→←上弦の陸



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たまき@元夕和(プロフ) - こだぬきさん» そうなんですね!なんだか堕姫ちゃんらしい・・・ (2022年12月29日 16時) (レス) id: d0ef2aa258 (このIDを非表示/違反報告)
こだぬき(プロフ) - たまき@元夕和さん» 一度匂い試してみた事あったんですけど、可愛い様な色っぽい様なそんな感じの匂いでしたよ。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: df107beb4b (このIDを非表示/違反報告)
たまき@元夕和(プロフ) - こだぬきさん» はじめまして!いつもありがとうございます。そうですね、人間時代はできませんでしたからね・・・。めっちゃわかりますそれ!! (2022年12月28日 19時) (レス) id: d0ef2aa258 (このIDを非表示/違反報告)
たまき@元夕和(プロフ) - 零さん» わかりました、ありがとうございます! (2022年12月28日 19時) (レス) id: d0ef2aa258 (このIDを非表示/違反報告)
こだぬき(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく読ませて頂いてます!私個人としては千花ちゃんも鬼になって姉妹仲良く暮らして欲しいなと思ってます。後堕姫ちゃんといえばイメージ香水あるんですよ〜。 (2022年12月28日 19時) (レス) id: df107beb4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たまき | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年7月19日 6時

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