成長 ページ17
黒死牟「・・・A」
俯いたまま動かなくなった私を見て、黒死牟さんが気遣わしげに声をかけてくれた。
A『・・・大丈夫ですよ』
顔を上げ、答える。
いつの間にか涙はもう出なくなっていた。
A『どんなに泣いたって、堕姫さんはもう帰ってこない』
淡々と言いながら、私は千花に目を移した。
千花はまだ鼻を啜っている。涙目で私の方をちらりと見た。
A『だからさ。今の私たちにできるのは、鬼狩りを滅殺することだけでしょ?』
千花「・・・うん」
私の言葉に相槌を打ったのは千花だった。
先程まで震えていたはずの声は、気づけば元に戻っている。
顔を見れば泣いていたことは一目瞭然だが、その事実をものともしないほどの強い目をしていた。
千花「堕姫さんのことは悲しいけど、・・・でもそれ以上に鬼狩りが許せない。私達だって人間を喰ってるんだから矛盾してる気もする。それでも、鬼狩りは滅殺したいよ」
A『私もだよ』
お互いの顔を見合わせ、しっかりと頷く。
堕姫さんと妓夫太郎さんは、どんなときもお互いのことを信頼しあっていた。
だから今まで生きてこられたのだろうし、上弦まで上り詰めることができたのだと思う。
二人と同じく姉妹で鬼となった私達も、その姿を見習わなければならない。そう、強く思った。
千花のことを信頼していないわけではない。それはきっと千花もそうだ。
でも、まだ鍛錬が足りない。
もっともっと練習して、お互いの不足を埋めなければ。
A『千花』
千花「何?」
A『この後、一緒に鍛錬しよう。本当に自分の身が危なくなったときの合せ技なんかも考えたいから』
千花「わかった」
千花の表情を見て思う。
いつの間に、こんなに成長したのだろうか。
昔から大人びた子だったのは確かだが、そのときから比べてもかなり成長していると思う。
少し前の私ならば、千花を戦いに巻き込むのは気が引けるなどと考えていたかもしれない。
でも、今はそうは思わなかった。
千花を危険な目に遭わせたくないのはやまやまだが、千花が戦うことを避けられないのならば私が強くなればいい。私と千花が、今まで以上に協力できるようになればいい。
何があっても、私が千花を守る。
黒死牟「私は・・・戻るとしよう・・・」
A『はい。・・・わざわざ教えてくれて、ありがとうございました』
私が頭を下げると、直後黒死牟さんは消えていた。
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緋月 - たまきさん» うまかった!(^^) (2023年2月21日 13時) (レス) id: eec4e6d19c (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - 緋月さん» あねwwならよかった (2023年2月21日 12時) (レス) id: 10bfc6b38c (このIDを非表示/違反報告)
緋月 - たまきさん» まぁ、2つ食べれたからよかったんだけどねw (2023年2月21日 8時) (レス) id: eec4e6d19c (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - 緋月さん» 忘れるな!?当日に忘れるな!!w (2023年2月21日 7時) (レス) id: 10bfc6b38c (このIDを非表示/違反報告)
緋月 - たまきさん» ありがとう!🐜ケーキは今朝食べた。昨日は忘れてたらしい (2023年2月20日 15時) (レス) id: eec4e6d19c (このIDを非表示/違反報告)
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