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人造少年が22人 ページ23
マスターと二人、石段を登っていく。
『六深家之墓』
そう彫られている墓石の前に立つと、マスターは腕に抱えていた花を供える。
「六深はさ、よく笑ってて」
「死んだ時も笑っててさ。」
両手を合わせるマスターを横目に私も手を合わせる。
そこからマスターは何も言わなかった。
黙って車に乗り、黙って研究所に戻る。
マスターがやっと口を開いたのはラボでコーヒーを口にされた時だ。
「でも、」
「Aは代替品なんかじゃない。」
ハッとマスターを振り返る。
彼は笑っていた。
あぁ、六深さんもこんな風に笑っていたのかな
「なに？その泣きそうな顔」
それは、
［そのお言葉、そっくりお返しします。］
マスターも一緒です。
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作者名：辛し明太子 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/200070252/
作成日時：2016年1月12日 23時
