人造少年 ― Re start ― 【ハイキュー！！】【男主】【完】 (ページ15)

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人造少年が14人ページ15

桜の薄ピンク色のつぼみに顔を向けながら彼女はフゥと息を吐いた。

「そっか。国見は大学、東京か。」

「離れ離れになっちゃうね～」と悲しそうな横顔を見せる彼女。

少年はうつ伏せて狸寝入りを決めこんでいた体を起こした。

「お前はどこ行くの」

少しぶっきらぼうに彼は問う。

「私？私はどこにも行かない！宮城の大学～」

彼女は悲しみを隠すように愛想の良い笑みを浮かべる。

数年後＿＿

「わっ！久しぶりだね！国見。」

「久しぶり．．．お変わりないようで」

「ん？国見こそ変わってないべ～？」

彼女は数年前のように東北独特の方言を所々漂わせながら笑む。

「方言、使ってるとおのぼりさんって笑われるよ」

「特に所長とかに」と付け加える国見。

「所長．．．？あぁ！研究所の！」

そう、彼女は国見の所属している排球研究所に補佐として配属され、宮城から上京してきたのだ。

「いやービックリしたよ！まさか国見がここで働いてたなんて！！」

「国見もラッキーだね～！なんせこの優秀な私が補佐に就くんだから！」

と胸を張る彼女の頭を国見は手刀で叩く。

「いったぁ～！冗談だって！！」

「はぁ。分かった。ほら、行くよ。」

国見が彼女の旅行カバンを手にとる。

「そういうトコは優しいんだから～」

彼女はまた微笑んだ。