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43冊目 あっちゅん@ドーヴァー領さんより(海) ページ43

side:シーランド


「Aは本当にしょうがないなー」


包丁で指を切ったAは
痛そうに自分の指を眺めていた。


「絆創膏持って来るから
ちょっと待ってるですよ」


おっちょこちょいだし、
どんくさいAだけど、
Aの隣は居心地がいい。


歳は大きく離れている。
背丈も、Aの方がはるかに上だ。
けど、多分、心はAより大きい。


「ほら、手を出すですよ」


消毒した手を、Aは僕にゆっくり差し出した。
女の子らしい細いその手をとって手当をすれば、
ありがとう、とか細い声で呟いた。


「シーくんのご飯を作ってくれようとしてくれた
気持ちはありがたいから許してやるですよ」


「そうだ、ご飯つくらなきゃ。
もう少し待ってね、もうすぐ出来るから」


再度包丁を握り、
料理を始めると、誰かがインターホンを鳴らした。


「はいはーい!今出るから待つですよー!」


料理中のAに変わって玄関を開ければ、
よく見た眉毛。


黙って扉を閉めようと思ったが、
アーサーは黒い笑みを浮かべて僕を見降ろした。


「ここはAの家だがなぜお前がいるんだ」


いつも着ているスーツではではなく、
お気に入りの洋服で、バラなんか持って。


「シーくんは遊びに来ただけですよ」


「そうか、なら上がらせてもらうぞ」


「帰るのですよー!」


勢いよくドアを閉めてアーサーを追いだした。


「誰?」


Aが訝し気に尋ねた。


「あ、」


アーサー、といえばAはきっと
アーサーを家に入れるだろう。


そんなこと、させないですよ。


「烏がいたずらしたですよ!
それよりご飯はできたのですか?」


「あ、うん。一緒に食べようか」


アーサーはきっとAの事が好きで、
Aもきっとアーサーの事が好き。


二人の間に、僕が入る好きなんてないかもですけど。


「子供は諦めが悪いのですよ」
―――
あっちゅん@ドーヴァー領さんより
絆創膏って色んな方言があるらしいですね!
カットバンとか…。
この話では絆創膏って書いたけど、
作者の地域ではカットバンって言う人が圧倒的ですw

44冊目 奈緒さんより(独)→←42冊目 カオリさんより(南伊)



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設定タグ:カレハ , ヘタリア , オーダーメイド   
作品ジャンル:アニメ
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幸せすギルあっちゅん(プロフ) - カレハさん» 珍しいか?(笑)マジかwwwいいぜ!裏切ってみろよ(笑) (2015年10月29日 0時) (携帯から) (レス) id: 9a65b8c3df (このIDを非表示/違反報告)
カレハ(プロフ) - 幸せすギルあっちゅんさん» あっちゅんから方言が出た!!珍しぃ...。まぁ、今書いてる方の小説でも裏切らせてもらう!! (2015年10月28日 23時) (レス) id: 3f03be5c9e (このIDを非表示/違反報告)
幸せすギルあっちゅん(プロフ) - カレハさん» よぅわからんばい(笑) (2015年10月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 9a65b8c3df (このIDを非表示/違反報告)
カレハ(プロフ) - 幸せすギルあっちゅんさん» なんか楽しいじゃん!この…裏切られた感がたまらねぇ…!! (2015年10月28日 23時) (レス) id: 3f03be5c9e (このIDを非表示/違反報告)
幸せすギルあっちゅん(プロフ) - カレハさん» ドSかよwwwww (2015年10月28日 18時) (携帯から) (レス) id: 9a65b8c3df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カレハ | 作成日時:2015年7月25日 23時

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