36冊目 静蘭さんより(日) ページ36
菊さんと縁側に座り過ごすこの時間が、
最近一番好きな時間だったりする。
今日は残念ながら曇りだけど、
菊さんといられるなら、それでもいいや。
「お茶菓子でもどうですか?」
そういって、菊さんは茶菓子を私に出した。
「ありがとうございます」
「いいえ、Aさん好みの味にしてありますよ」
甘さ控えめの、淡い、菊さんの味。
この味がお気に入りだったりする。
まぁ、菊さんが作ってくれたものなら、なんでも好きだけど。
「覚えてくださってたんですか?」
「勿論、覚えてますよ」
私の隣に座った菊さんは、
お茶を少しすすった。
「味がお好きなんですか?」
「ええ、菊さんの…、この味が」
何か意味を含んだような顔で、私の顔を覗いた。
徐々に近づいてくるその顔に、つい、顔をそらしてしまって、
どうやら菊さんの機嫌を損ねたようだ。
「私ではなく…、味、ですか?」
手を握り、私の方へ体重をかけてくる。
「や…ちょ…菊さ…」
案の定押し倒されてしまう。
縁側の屋根が見えて、近距離に菊さんの顔がうつる。
隣に置いてあったお茶が零れて、私の服を濡らした。
「濡れてしまいましたね、まぁ、
どうせ脱ぎますから、関係ないですが…」
悪気のないの顔。
「菊さん…?」
「キス…、大丈夫ですか?」
「き、聞かないで下さいよ!!」
こて、と首を傾げると、また言いだした。
「濡れたままでは気持ち悪いですよね。
大丈夫です、脱がしてあげます」
「な、なに…」
「大丈夫です、まずは、キスから」
そう言うと菊さんは私の口を塞いだ。
ねっとりと口内を侵食され、力が抜ける。
「…ぁ…!」
「さて…、どうしましょうか、Aさん」
(どう言ったって、寝所へ直行するくせに)
――――
静蘭さんより
な、なんじゃこりゃ…。
また着地地点が違う…!!
百人一首を入れたかったのに!w
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幸せすギルあっちゅん(プロフ) - カレハさん» 珍しいか?(笑)マジかwwwいいぜ!裏切ってみろよ(笑) (2015年10月29日 0時) (携帯から) (レス) id: 9a65b8c3df (このIDを非表示/違反報告)
カレハ(プロフ) - 幸せすギルあっちゅんさん» あっちゅんから方言が出た!!珍しぃ...。まぁ、今書いてる方の小説でも裏切らせてもらう!! (2015年10月28日 23時) (レス) id: 3f03be5c9e (このIDを非表示/違反報告)
幸せすギルあっちゅん(プロフ) - カレハさん» よぅわからんばい(笑) (2015年10月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 9a65b8c3df (このIDを非表示/違反報告)
カレハ(プロフ) - 幸せすギルあっちゅんさん» なんか楽しいじゃん!この…裏切られた感がたまらねぇ…!! (2015年10月28日 23時) (レス) id: 3f03be5c9e (このIDを非表示/違反報告)
幸せすギルあっちゅん(プロフ) - カレハさん» ドSかよwwwww (2015年10月28日 18時) (携帯から) (レス) id: 9a65b8c3df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カレハ | 作成日時:2015年7月25日 23時