【APH】オーダーメイド【短編集】

17冊目　あっちゅん@ドーヴァー領さんより（加） ページ17

一週間前、彼氏のフランシスが、
知らない女性とキスしてた。


三日前、キスしてた女性の彼氏が、
マシューだと判明。


「じゃぁ、僕たちも浮気する？」


「は…？」


現在、マシューと浮気中。


言われたときは「何言ってんの、マシュー」
くらいに驚いたが、
フランシスに浮気されたのは相当ショックだったし、
やられたままでいるのは私の性分に合わない。


こうなったらとことんマシューと浮気してやる。


今日はマシューとお忍びデート。
まぁ、「お忍び」って言うのは名目で、
普通にデートするだけ。


いいでしょ別に。
今日もフランシスは「出かける」とか言って、
マシューの彼女と過ごしてるんだから。


さっきマシューからメールがあった。
フランシスと楽しそうに笑う、マシューの彼女の
添付写真付きで。


デートって言ったって、本気じゃない。多分。


「好きだよ、A」


こうやって愛をささやくのも、
恋人繋ぎをするのも、
腰を抱きよせるのも、
キスをするのも、
全部、嘘なんだから…。


そう、はっきりと言えたなら、
どれだけ楽になれただろうか。


結局、マシューとは浮気相手でしか無くて。


「それじゃ、またね」


夜になれば、それぞれの帰路につく。
しょうがないよ、「浮気相手」なんだから。


それでも、私…。


「マシュー…、好きだよ。
浮気相手のままじゃ、私、辛い」


本当の恋人になれたら。
そんなささやかな願い。


「じゃぁ…
今日は家に泊まる？」


そんなこと言われたら、期待しちゃうじゃん…。
そう思いながらも、
マシューと手を繋ぎながら歩く私。

・・・
「フランシス達を浮気相手にすればいいよ」
「え？」
「Aちゃんは僕が本命の彼氏。
僕はAちゃんが本命の彼女。
そうすれば、僕はAちゃんの彼氏になれる」
―――
あっちゅん@ドーヴァー領さんより
ドロドロに…、なってる…、よね？
天使なマシューがログアウトしました。ｗ

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