【APH】オーダーメイド【短編集】 (ページ14)

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14冊目　リリアスさんより（南伊VS西）ページ14

「なぁ…、そんなにあいつが好きなのかよ」

「あいつって？」

頬杖をつきながら、
ジュースをすするロマーノ。

膨れた頬は、
まだ少し幼さが残っているように見えた。

まさか、昼下がりのこんな天気のいい日に、
こんな話をされるとは思っていなかった。

「アントーニョだよ、アントーニョ。
あいつ、いつもAの話ばっかりしてるから、
絶対Aの事好きだぞ」

「まさか…」

そう否定したものの、
分かりやすいトーニョの意思表示が
分からないわけがない。

気が付いているに決まってる。

「でも、今は誰かと恋愛とか…、
そういう気分じゃないの」

私に恋愛だなんてまだ…、とか考えてる。
それに、トーニョのことは、
仲のいい友達としか見ていないわけで…。

「んじゃぁ、俺がAに
今、迫ったらどうするんだよ」

どうって…、言われても…。
まぁ、可愛い子分だもの、

「さぁ、否定はしないかもね」

冗談半分でいったつもりだった。
けど、本人と、それを聞いていた人は、
そう捕らえなかった様で…。

「えぇー！なんでロマーノはええのに、
親分はいかんの！？」

「げっ…、アントーニョ…」

いつからいたの。

「なぁ、A！親分のどこがいかんの？」

「…そうね、あんたのそういう、
天然な所がダメかな、少しはデリカシーとか
そういうもんを見に付けてかｒ…」

そう言おうとした瞬間、
腰を引きつけられた。

「なぁ…、俺じゃ不満？」

耳元で囁かれた聞きなれない声。
勿論発しているのはあのトーニョだ。

なのに…、聞いたことのないような色気の声。

こいつ…っ、こんな声出せるんだ…。

「アントーニョ、普通そこは親分として
子分に譲れよ」

いや、ロマーノ。
問題はそこじゃない。

「いややわ～、
譲られても嬉しくないやん？
欲しいもんは自分から取りにいかな」

「バカ、女性はもっと丁寧に扱うもんだぜ」

ふん、と鼻で笑ったロマーノは、
私の手をとった。

「なぁ、A…」

「は、はひっ！」

ロマーノのその声で、
思わず声が裏返った。

「俺、結構本気なんだけど？」

「騙されたらあかんで、A。
Aはもっと大人の恋を御所望やんな」

(誰選ぶかは、貴方次第)
――――
リリアスさんより
親分口調難しい！！
だ、大丈夫！！広範囲的な関西弁だから、
私の住んでる地域も関西に入るから！！
…とか思いながら書いてました。