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それが、私と相葉くんの出会い。
どうやらオフィスに来る途中で色々とあったらしく。冷やした後、オフィスで再度自己紹介。
すると女子社員たちは見るからに目をハートマークにして「あーいばくん♡」ならなんやら。
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彼も彼で根っからの優しい人間らしく、全く迷惑がらずにニコニコと対応するものだからそれがまた女子社員たちの闘争心を燃やすわけで。
かといって、男性社員たちにも彼は好評だった。
仕事は普通にできるし、持ち前の人懐っこさとキラキラした笑顔で周りを魅了していく。
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見た目もかっこよくて
ふわふわの茶髪は思わず撫でてあげたくなって
ニコニコ笑う笑顔に、クシャクシャになる目尻。
すらっと伸びた手足はモデルかと見間違うほどで、性格もいい。
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まさに彼は、天は二物を与えず、という言葉を打ち消すかのような存在だった。
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でも、彼にも欠点はあった。
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雅紀『い゛っ…！？』
『え、ちょっと。切ったの？見せて』
雅紀『あ、いや全然大丈夫です！』
『大丈夫じゃないでしょー、もー』
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彼はまるで漫画に出て来るようなドジっ子ぶりだった。
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これちょっと切っておいて、と頼んだものを彼がはさみでチョキチョキしてるところを横目で確認しながら
カタカタとエクセル入力していれば、急に聞こえる悲鳴。
何事だと見てみれば、綺麗な人差し指からぷっくりと滲み出した鮮血。
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『消毒しなきゃだよ』
雅紀『大丈夫ですって、こんなの舐めときゃ治ります』
『雑菌入るでしょー？そこから変な病気にでもなったらどうするの』
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全く、と消毒液で消毒したり。絆創膏を貼ってあげたり。
パソコンでエラーをしてしまったり、飲みの席でこぼしそうになってるのを阻止したり。
なにかと隣でヘマをしてしまう相葉くんに私は世話を焼いていた。
その度に『大丈夫！大丈夫！』って言う彼をピシッと言うのも私の役目。
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普通だったら「コイツ、しばく。」って思うんだろうけど、そう感じないのは彼の人柄ゆえ。
むしろ、私は「手がかかる弟」という親近感さえも抱いていた。
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人懐っこい笑顔。
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でも。
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