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「はぁ」

今日で何回目かも分からない重々しい溜息。
そんな私を冷たい目で見る親友がいた。

「…さっきから何なん。うち心配せんからね」
「酷いよベルベルゥ…小学校以来のお友達のピンチだよ?助けてよぉ…」
「いやそれほぼアンタの自業自得とツメの甘さやろ」
「うぐっ。そう言われるとぐうの音も出ませんよ…」

机に項垂れる。
前の席で帰る支度をしていたベルベルが私の方を見て溜息を吐いたような気がした。
…おい溜息吐くって酷くねぇか?!

「もう。そんな落ち込まんでよ。うちが悪いことしたみたいになっとるやん」
「別にベルベルのせいじゃ無いもん。わかってるもん。私が弱いのが悪いんだもん」
「て言うか今日は生徒会ある筈やろ?何で待っとんの?」

よいしょ、と肩に荷物を引っ掛けるベルベル。
付き合っとらんのにようやるわ…。と呆れながら準備していたのが嫌でも分かる。
ごめんねベルベル。
そうだよね。付き合ってないのにこんなに甘えちゃ駄目だよねぇ…。
でも
「俺を頼れ、A」
そう言うアーサーの表情が忘れられないの。
何でだろうね。
…って待って!

「え?!今日生徒会有るの?!」
「ほあっ?!…今日水曜日やしあるやろ。え、何なんAもしかして忘れとったの?!」

勢い良く立ち上がる。
幸い周りには人が少なかったために人の視線を独り占め♡になる事は無かったが多分人が居たら目立ってたわ私。
バタバタ準備をする私を目を真ん丸にさせて見るベルベル。
だって忘れてたんだもん!

「凄く忘れてた!うっわぁ時間の無駄かよ!!エリー遊ぼ…って居ないし!」
「エリザちゃんならローデリヒ先輩と帰ったで」
「そうだったあそこ円満夫婦だった!」

畜生この前出来たゲーセンで石油王の遊びしようと思ったのに!
叫びながら教室中を駆け回り、今日持って帰るものを整理する。

「生徒会有るの知ってて待っとるのかと思うたわ…。なんなら今日うちと遊ぶー?」
「マジで遊びたい!!」

スクバに教科書を詰め込めば完璧。
ずっしりとした重みのあるスクバを肩に引っ掛け、教室のドアに寄りかかるベルベルの元へ駆け寄る。
何処で遊ぼうか。なんて朗らかに話をしながら昇降口まで歩く。
しかしベルベルと遊ぶことは叶わなかった…。

「カカカカカカカカーチェストさああああああん!!!!!!!」

この叫び声によって。

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作者名:水道の花子さん。 | 作成日時:2017年2月14日 13時

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