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14年目 ページ31

これはプレゼントだ。
いつか私の元を離れる貴方への心からのプレゼント。
ーーー
--
「ギルベルト。ちょっと」
「?おう」

私の執務室から出て、車へ乗り込む。
いつもはギルベルトに運転させる車も、今日だけは私の運転だ。
それを見たギルベルトの顔が真っ青に青ざめた。
…何よ。失礼ね

「え。Aさんが運転する、のか?」
「ええ。悪い?」
「悪いと言うかなんと言うか…Aさんの運転荒いんだ「何か言ったかしら?」イエ、ナニモ…」

ガクガクブルブルと震えるギルベルトを睨み、静かにアクセルを踏んだ。
いつもは荒い運転も、今日はゆっくり。
驚くギルベルトにドヤ顔を送り、自分の家へと向かった。

車庫に車を入れ、キーを抜く。
ギルベルトに降りるように促すと、おずおずといった様子で車から出た。
…変な子。

「ほら、早く入って。寒い」
「あっ、悪い」

インターホンを押す。
するとパタパタと足音が微かながらに聞こえてきた。
開けた扉の先にいるのは短い金髪。

「おかえりなさい。バチカン様、ギル君」
「ただいま。マリア。…ん、この匂いはパスタね?!」
「ええ!!しかもバチカン様が大好きなナポリタン!!」
「よっしゃ嬉しい」

日本で作られたナポリタンはケチャップが効いててとても美味しいので好きです。
ロヴィーノ辺りは毛嫌いしてるけどね!
美味しいのに

「なんでマリ姉がここに?」
「おっ。やっほ、ギル君」

マリアはギルベルトが私の秘書となってから私の家の家政婦になったのだ。
そっちの方が色々都合もいいし、ね。

「さぁ入って入って。寒気が家にまで入ってくる」
「ああごめん。…で、あの話は食べてからにする?食べた後にする?」
「後でいいんじゃない?話聞いた後に気まずくなって食べたらナポリタンに失礼だし」
「そうね」

そうしてリビングに着くと、既に3つの皿が。
どうやらマリアは元から食べる事を先にしたかったようだ。

パスタを平らげた後、テーブル上には3つのカフェラテが。
誰も喋ることなく、唯々コップを傾けている。
元来耐え性の無いギルベルトが大声をあげた。

「だぁ!!も、なんだよこの時間?!これだけの為に呼んだのか?!」
「なわけないでしょ。座ってよギル君。…今バチカン様が話すから」

ね?と大きな瞳がこちらを向く。
こくり、と控えめに頷くと手に持っていたコップを置いた。

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水道の花子さん。(プロフ) - りんごうめぇさん» 返信遅くなってしまいすみません汗ありがとうございます!涙ながらだなんて嬉しいです現在画面の向こうで喜んでおります!今までありがとうございました! (2017年1月23日 6時) (レス) id: 7669f7e486 (このIDを非表示/違反報告)
りんごうめぇ - もう最高です 涙ながら読んでいました (2017年1月22日 23時) (レス) id: bee65c2c62 (このIDを非表示/違反報告)
水道の花子さん。(プロフ) - 薊さん» 返信遅くなってしまってすみません汗ありがとうございます。泣いて下さったなんて…嬉しい!!本当にありがとうございます!!あら、鉄は熱いうちに打て!の方も見て下さっていたんですか?も、本当にありがとうございますです笑薊さんにそう言ってもらえるとやる気120%です (2017年1月22日 17時) (レス) id: 7669f7e486 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!もう、ほんと涙が止まらなくて…。何も知らない親からすごい目で見られました笑。とても、素晴らしい作品でした!鉄は熱いうちに打て!のほうも頑張ってください!これからも応援しております! (2017年1月22日 13時) (レス) id: 3aaa89a69c (このIDを非表示/違反報告)
水道の花子さん。(プロフ) - 薊さん» いつも更新楽しみにしているだなんて…!!ありがとうございます!!最後の最後まで皆様を驚かせようと現在頑張り中!!良い出来かどうかは別として…、待っていてくださいね!! (2017年1月20日 6時) (レス) id: 7669f7e486 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水道の花子さん。 | 作成日時:2016年11月25日 18時

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