【APH】My Dear

閑話休題3〜ドキッ☆陰謀渦巻く浅草ﾈｽﾞﾐｰﾗﾝﾄﾞ〜 ページ28

「おいA!!お前なんであんなこと言ったんだよ?!」
「だってｽﾄﾗｯﾌﾟ欲しかったんだもん」
「お前なぁ…」

ふんふんと楽しそうに鼻歌を歌うAを呆れたように見るロヴィーノ｡
何も知らない人が見れば恋人の様な2人｡
そんな2人を前からﾁﾗﾁﾗ見る4人組｡
4人は気づかなかったのではない｡
気づきたくなかっただけだ｡

「ｳﾞｪｰ…兄ちゃんとAちゃんﾃﾞｰﾄしてるよぉ…?」
「フェリシアーノ君それに触れてはいけません」
「あの2人は交際関係にあったのか…?」
「ﾌﾞﾌｯ｡ルート交際関係って!!」
「あれ?!Aさんとお兄様だ!!」

何してんのかな〜ｯ?!
今すぐにでも2人の元へ駆けていこうとするギルベルトを抱え込む3人｡
そしてそれを後ろから見てしまい､「楽しそうにしてるじゃない…!!」と軽く嫉妬(しかしAの場合は軽い嫉妬で暴力沙汰になることが多々ある)したAを抑えるのに必死なロヴィーノの姿も見られた…。

「だから!暴れるなよ!…ああ!ほらほら!ｱｲﾂらｼﾞｪｯﾄｺｰｽﾀｰに行ったぞ!追いかけなくていいのか?!」
「なんでそれをもっと早くに言ってくれないのよ!」
「貴方様が暴れてたからですｺﾝﾁｸｼｮｰ!!」

ここにいる誰もが気づきもしないだろう｡


何十年後かに起こる、人と国の別れを。


だからせめて、今だけは｡



『幸せで、いて。』

「ああもう我慢出来ん!!…ギルベルトー!!みんなーっ!!遊ばせてー!!てか私とロヴィーノを除け者になんていい度胸じゃないの…!!!!!!!」
「ぎゃああああああああああ姉ちゃん怖いってばあああああ!!!!!!!」


ｰｰｰ
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「ねぇ､バチカン様?」
「んー?」
「私とギル君が結婚したら､嬉しい?」

これは一種の賭けだ｡
この人が頷けば、私の勝ち｡
頷かなければ､私の負け｡

「…どうしたのよいきなり｡年下はタイプじゃないんじゃなかったっけー?」
「からかわないでくださいよ｡私、真面目です」
「……あのね､そりゃギルベルトの母親としては､アンタみたいなしっかりしててそれでいてベッラな嫁が娘に来るのは嬉しいわ｡でもね､アンタの母親としては嬉しくない｡だって､そんなの､私の為に結婚するようなものじゃない｡ふざけんな｡アンタの人生はアンタのものよ｡私のもんじゃない｡
まぁ､ほんとに好きならいいけど?

マリア」

美しい赤の双眸に見つめられ､背筋が凍る｡
でももう迷わないって､決めたんだ｡
幸せにしたいの｡
幸せになって欲しいの

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