５舎 ２２ ページ24
猪「え、主任。あの子の髪留め壊しちゃったんですか？」
猿「多分、最後に蹴り入れた時にな…おい、猪里。どうすりゃ良いと思う？」
猪「え？！俺に聞くんすか！？……まぁ、壊しちまったもんはどうしようもないですし、代わりの髪留めでも贈ったらどうですかい？」
猿「代わり…つっても女の身に付けるもんなんて全然知らねぇし、どうすりゃいいんだよ！？」
猪「いや俺に言わないでくださいよ！！俺だって、今どきの若い女の子が付けるようなもんなんて知りませんよ！」
猿「言い出したのはお前だろうが！！」
猪「いや、俺男ですし！キジさんにでも聞いてくださいよ！！」
猿「………」
猪「………」
猿・猪「「あ…」」
猿「その手があったな……」
あのオカマ野郎に頭を下げるのは
癪だが、仕方ない。
始末書を提出するついでに３舎に寄ってくるか…
猿「猪里、サボるなよ？」
猪「へいへい」
＊看守長室にて＊
百「……なるほど、手合わせの最中に起こった不慮の出来事だったようだな」
猿「はい」
百「分かった。だが、次からはなるべく壊さんようにな」
猿「申し訳ありませんでした。以後気を付けます」
そう言えば、看守長も立派な女性だよな…。
でも、上司にこんなことを相談していいものか
……えぇい！迷っててもらちが明かねぇ！
猿「あの、看守長！」
百「む？なんだ？」
猿「その…女性へ送る髪留りはどんなのがいいでしょうか！！」
百「はっ？髪留め？？…取り合えず、誰に送るつもりなのだ？」
猿「Aです。手合わせの最中に、あいつの髪留めを壊してしまったので…」
俺の言葉に看守長は「なるほど…」と
呟いた後、少し考えて
百「私としては紐状のものを薦める。他の女性ならばバレッタ等でも良いだろうが、Aは基本シンプルで実用的なものを贈った方が良いだろう」
猿「実用的な物……分かりました、ありがとうございます。看守長」
百「気にするな。部下の相談に乗るのも上司の務めだ」
猿「それでも助かりました。では、俺はこの辺で…」
看守長室を出て、休憩室に向かうと
猿「あ」
雉「あら」
丁度良くキジを見つけた。
猿「おい、厚化粧」
雉「うっさいわね！何の用よ！」
猿「シンプルな髪留めって何があるんだ？」
雉「は？何よいきなり」
怪訝な顔をするキジに、事情を説明すると
雉「だったら組紐が良いんじゃないかしら。あれなら丈夫だし、色も種類も沢山あるわよ。例えば―」
で、３０分程話が続いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 122人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
SHANA(プロフ) - はい、楽しみにしてますね！ (2018年1月1日 0時) (
レス) id: a25e95bc5d (このIDを非表示/違反報告)
魔夜魅月(プロフ) - SHANAさん» コメントありがとうございます！続編も楽しんでいただけるよう頑張りますね！ (2017年12月31日 23時) (レス) id: 24c3ac3236 (このIDを非表示/違反報告)
SHANA(プロフ) - 続編楽しみにしてます！続きとってもきになりますね！毎回楽しみです！ (2017年12月31日 23時) (レス) id: a25e95bc5d (このIDを非表示/違反報告)
忍 - 大丈夫です！ (2017年12月17日 9時) (レス) id: d3e7e2edb6 (このIDを非表示/違反報告)
魔夜魅月(プロフ) - 忍さん» 忍さんコメントありがとうございます！それと、胃は大丈夫ですか？！ｗ (2017年12月16日 14時) (レス) id: 24c3ac3236 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：魔夜魅月 | 作成日時：2017年12月7日 1時
