【ﾍﾀﾘｱ】二人はＫＹ★ ～私は彼(ｱｲﾂ)を許さない～ (ページ10)

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10.＊手ページ10

～ｱﾒﾘｶside～

俺が戻ってくると、ｲｷﾞﾘｽが女の子と話していた。

他の子とはどこか違う雰囲気の…。

近付いて声を掛ける。

そこからは一瞬のことだった。

彼女が刀を抜き、スッと飛び上がる。

人の動きとは、とても思えなかった。

いつの間にか俺は押し倒され、首には刀が……。

彼女がなぜ怒こっているのかは分からない。…

……と言うか、思い当たる事が多すぎる。

「黙れっ！死ねっ！消えろっ！！」

そう叫ぶと彼女は刀を振り上げる。

(……刺される…)

…そう思って目を閉じようとした瞬間……

「………そこまでだよ……」

どこからか声が聞こえた。

ふと顔を上げると彼女の右手は何者かによって押さえられていた。

「?!……邪魔しないで。」

「ﾔﾀﾞね。……てか、なにしてんの？」

「……コイツ……殺る……」

話しながらも俺の目から顔を離さず彼女は言う。

「…コイツ……コイツだけは許せない…。

………だから、手、なはして。

……………山形……。」

ー～～～～～～～～～～～～ー

あまりにも遅かったので、Aの家まできた。

「…ま、…毎回だけど……。」

また、寝坊したとか、新幹線乗り遅れたとか、美味しいずんだ餅の店見つけたとか……

そんなんだろうと思って携帯をとりだした………が…。

「………!?…いるじゃん。」

数ﾒｰﾄﾙ先に、Aがいた。

いつもの妙な服装で…。

いつもと違うのは、彼女には珍しく、外国人と話していることだった。

彼女は英語が大の苦手で、普段あまり外国人とは関わらない。

すこし様子を見ていたが、……2人目の外国人が来たとき、事態は起きた。

いつもは人見知りが激しく、外では大人しいAが抜刀し、外国人を押し倒した。

「……怒らしたのか……?」

少しの間、観察していたが、彼女が外国人を本気で切りそうになったので、止めに入った。

「………そこまでだよ……」

声はかけたが勿論ダメ。

一応手は、押さえておいたが、いつふり払われても可笑しくない。

だから……

「……はぁ～…いつまでいってんの？さっさと刀置かないと…」

「?!いっ！！…」

手首を”軽く“捻る。

多分、これくらいしないと外国人があぶないし……。

「……離してっ！！」

「……しまう？」

「し、しまうしまう!!」

涙目になりながら言う彼女。

目の色はもう、赤ではない。

彼女の手首を離し、すかさず彼女を影の方へ連れていった。