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時々信号で止まるたびに心配そうな顔で私を見ては 「顔色が悪い」 とか 「無理してないか」 とか聞いてくれる相澤さん
そのたびに 「大丈夫ですよ」 って答えるけどだんだんと気持ちが悪くなってきて眉間に皺が寄って行ってるから説得力はないと思う…
『目的地に到着しました』
カーナビから女性風の機械音声が流れてコンビニに到着したことに気付いてシートベルトを外す
「ありがとうございました ここで大丈夫です」
出来るだけ笑顔で相澤さんにお礼を言って扉を開けるためにノブを引っ張る…
ガチャ って音はするけど扉は開かなかった
ん？ って思ってもう一回ノブを引っ張ってみるけど結果は同じで…
よくよく見たらロックが掛かってて
気が付かなかったことに恥ずかしく思いながら解除したらすぐに施錠された
これ、私が気付かない間に自分で間違えて掛けたと思ってたけど違う…
犯人、相澤さんだ 振り返って相澤さんの顔を見たらニヤニヤしながらこっちを見て来てて
なんというか嫌な予感がする
「相澤さん？ 降りたいんですけど」
そう言いながらロックを解除したらまた施錠される
相澤さんの右手を見たらドアノブの近くに添えられてて その手の下にロックパネルがあるんだろうなってのが分かる
「家まで送る 真っ青な顔でフラフラ歩かれたらこっちが心配だ
買うもん言え 買って来る」
さっきまでのニヤニヤ顔を引き締めて真剣な顔になって まっすぐな目で 少し圧を含んだ声で そう言われたら反抗できるわけもなく
「…お茶と簡単な食べ物を買おうと思ってました」
そう言いながら鞄から財布を取り出そうとしてたら相澤さんは直ぐに車から降りてコンビニへ入っていってしまう
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作者名：さくや | 作成日時：2021年8月24日 7時
