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悩んでいる３人の顔を眺めていると 教室の扉が開いて視線が集まる
女子生徒から 「かわいー」 って声が上がって見てみると
職員室に残してたぬいぐるみが私のスマホを持ってポテポテと歩いてきてた
どうしたんだろうって近づいてぬいぐるみを抱き上げてスマホを受け取る
画面を見ると不在着信が３件入ってて、誰からか確認する前にまた着信が入った
誰かのスマホの番号が標示されてるけど、登録外の番号…
とりあえず廊下に出てから着信を受けるために通話ボタンを押す
「はい、こちらドール」
一応これはヒーロー活動用のスマホだ 実名じゃなくてヒーロー名で出る方が良いと思って名乗る
『やっと出たわね！』
聞きなれない女性の声が聞こえてくる 言葉から推測するに前の３件もこの人からの着信なんだろう…
「授業中ですので 要件を手短にどうぞ」
別に私が進行してる授業ではないから急ぐ必要もないけど、名乗りもしない人にゆっくり付き合う必要もない そう思って少しきつめの口調で言ってしまう
『あんたのせいで！ 私の人生滅茶苦茶よ！ 慰謝料払いなさいよ！！』
ヒステリックな金切り声で喚く女性…
電話口から少し耳を話してある程度声が落ち着くまで待っておく
急に何を言ってるんだこの人は… 今だに名乗りもしなくて ≪私の人生滅茶苦茶よ！≫ ってなんだ…
なにを言ってるんだって思いながら眉間に皺を寄せる
浸かれたのか声が小さくなって肩で息をするような息遣いが聞こえ始めたので少しため息を吐いて耳にスマホをあてる
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作者名：さくや | 作成日時：2021年8月24日 7時
