再会、そして動き出す 3 (ページ7)

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6月も終わりに近づいてきて、そろそろ半袖の季節になってきた。

夏休みは2人でいろんなとこに出掛けたいね、なんて二宮くんと話したりして。

高校の時より長い夏休みを楽しみにしていた。

教養展開の授業後。

相変わらず翔と関わらないようにしている私は、端っこの方の席で机の上を片付けていた。

『A』

まっすぐ耳に届いた声。

久しぶりに聞くその声の持ち主は…

「…翔」

ゆっくり顔を上げたら、物憂い表情で翔が立っていた。

顔をちゃんと見るのも久々なのに、元気のない様子にドキッとする。

「ど、うしたの…」

『…今日の放課後、空いてる？』

「え…？えっと、今日はサークルがあるから…」

『そっか…。いつなら空いてる？』

「…あ、明日、なら」

『じゃあ明日、19時にあの陸橋のとこに来てくれる？』

「え？」

『話したいことがあるんだ』

話したいこと…？

「…わかった」

『ありがと…じゃ、』

そのまま翔は教室を出て行った。

突然なに…？

翔が私に話なんてないでしょ。

もしかして、避けてることを何か言われるのかな。

でもそれは翔のためでもあるんだけどな…

ていうか、わざわざ呼び出してまで言うことでもないよね…

じゃあ別のこと？

でも思いつくことなんてないし…

とりあえず二宮くんに、明日は一緒に帰れないって連絡しとこう。