再会、そして動き出す 3 (ページ38)

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なに？

何を言おうとしてるの？

心臓がバクバク脈打つ。

『Aが二宮くんと付き合ってるのは知ってる。俺のこと、もう好きじゃないって言われたのも覚えてる』

ズキッ。

“私は、もう翔のこと好きじゃない”

さすがにひどいこと言っちゃったなって、今になって思ってる。

でも、だからって発言撤回なんてできないよ…

『海の日、二宮くんとお祭りに行く約束してるのも知ってる』

だから、なんで知ってるの…

『けど…けどもし、まだ俺にチャンスがあるのなら、俺と花火大会に行ってほしい』

「っ、あの、」

『これで最後にするから』

「え？」

『だめだったら、Aのこときっぱり諦める』

ざわっ。

突然吹いた風が、木々を鳴らす音が響いた。

「なに、言ってるの…」

『そのままの意味だよ』

「っ、勝手なこと言わないでよ、私は二宮くんと約束してるの！」

『二宮くんが言ったんだよ』

「え…？」

『これは二宮くんが提案したことなんだ』