再会、そして動き出す 3 (ページ32)

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103 Haruka side ＊10/10 ページ32

『遥香にはやっぱりちゃんと言うべきかなって』

遥香「…うん」

『Aに、俺の気持ち伝えた』

遥香「…」

そっか。

じゃあ上手くいったんだよね。

『…彼氏いたわ、あいつ』

おめでとう……え？

遥香「え？」

『びっくりだよな笑』

はは、って笑う翔くん。

彼氏いた、って…

だめだったってこと？

じゃあなんで笑ってるの？

遥香「あんまり落ち込んでないみたいだけど…」

『あぁ。それでもまだ俺に可能性があるかもしれないって分かったから』

遥香「…どういうこと？」

『Aの気持ちはまだ完全には彼氏の方に傾いてないかもしれないんだ。だからもう一度だけ頑張ってみようと思ってる』

遥香「…」

いまいちよく分からないけど…

でもまだ諦めてはないみたい。

遥香「上手くいくといいね」

『ん…ありがと』

別れるのは自分で決めたことだから、

「だめだったならよりを戻したい」なんてことは思いたくない。

むしろきっぱりこの恋を終わりにしたい。

遥香「次会うのは来年の同窓会かなぁ」

『…そだな、成人式の同窓会かな』

遥香「その時までに私も新しい彼氏見つけなきゃ笑」

半分ふざけて言ったのに、翔くんは困ったような顔をして。

『…ごめんな』

謝られちゃった。

遥香「なんで…」

『ごめんしか言えないのも、ごめん』