今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:63,138 hit
小｜中｜大
83 ＊9/26 ページ12
『…え、』
翔の目が大きく見開かれた。
「私、彼氏できたんだ。二宮くん、翔も1回会ったでしょ？ま、覚えてないか」
『え…ちょ、』
「だからもう2人の邪魔したりしないから…別れたなんて、言っちゃだめだよ」
『ちょ、ちょっと待て、』
混乱した様子の翔。
けどそんなの知らない。
「じゃあ私帰るね、ばいばい」
『おいっちょっと待てって！A！』
翔の問いかけを無視して、すたすた歩く。
『Aっ！』
後ろからぐっと腕を掴まれて、バランスを崩しそうになった。
『ごめっ、待って…あの、』
翔は明らかに動揺してて、あのとかえっとばっか言ってる。
「…翔」
『、あぁ』
「遥香さんのこと大事にしてあげて」
『え』
「じゃ」
『えっ、』
もう一度、「A！」と呼ぶ声が聞こえたけど、さっきみたいに引き止めてくることはもうなかった。
家に帰って、すぐに自分の部屋に行った。
ドアを閉めた瞬間、それまで我慢していた涙が崩壊したように溢れ出す。
「っ、なん、なのっ…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらこ | 作成日時：2016年9月19日 21時
