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翔が好きだってバレたんなら、いろいろ聞いてもらっちゃおうかな。
二宮くんになら話してもいいかも。
「…翔はね、私の初恋の人なんだ」
二宮くんは、突然話し出した私をチラッと見たけど、
そのまま黙ってるから聞いてくれるのかな。
「小学校低学年の頃からずーっと好きで、引越しちゃっても好きなままで。だから再会できてすごく嬉しかったの。
でも、やっぱり気持ちを伝える勇気なんてないし、今はただ翔といれることに満足してたんだけど…
まさか彼女がいるなんて。そりゃいてもおかしくないけどさ。
翔は鈍感だから私の気持ちには気づいてないし、私のことなんて全く…
私はただの幼なじみなんだよね…っ、ただの、幼なじ」
和「もういいよ」
自分から話しといて泣きそうになってたら、今まで黙ってた二宮くんが急にそう言った。
「え…？」
何かと思って、二宮くんの方を向こうとしたら。
ぐいっと腕を引っ張られて、気づいたら二宮くんの腕の中にいた。
「えっ、ちょ、」
和「そんな話聞きたくない」
ズキッ。
「そ、そうだよね、興味ないよね、ごめ」
慌てて離れようとしたら、
和「そうじゃねぇよ…」
離すまいとさっきよりも強く抱きしめられる。
耳元で聞こえるため息。
「あ、あの、誰か、見てるかも…」
和「誰もいないよ」
「っ、」
どうしよう…
心臓がバクバクしてる。
二宮くんに伝わっちゃう、ていうかたぶん伝わってる。
だって、二宮くんの鼓動が早いのが分かるから。
それくらいギュッてされてる。
なんで？
私、なんで抱きしめられてるの？
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作者名：さくらこ | 作成日時：2016年8月26日 20時
