再会、そして動き出す 2 (ページ35)

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怖くて、顔を見れない。

翔のときは、もう言っちゃえって気持ちがあったけど、今回はそうはいかなかったから。

膝に置いた両手をぎゅっと握りしめる。

和「ほんとに、いいの？」

「え…？」

和「まだ諦めきれてないんでしょ？櫻井くんに告白したんならもしかしたら」

「いいの」

和「…」

「翔の彼女さんすごくいい人だった。私には敵わないって分かったからもういいの」

二宮くんの戸惑ったような表情。

「ごめん、私こんなんで二宮くんと付き合いたいなんて言って」

ほんと自分勝手すぎる。

吹っ切るためだなんて、そんな目的で付き合うのはやだよね…

和「…抱きしめてもいい？」

「え、」

和「こないだは無理やりだったから、今日は聞いてからにする」

困ったように笑う二宮くん。

胸がズキっと痛む。

無言でコクッと頷いたら、二宮くんの手が私を包み込んだ。

こないだみたいな強引さはなくて、優しくて温かい。

和「…俺さ、絶対、ごめんって言われると思ってた」

耳元で聞こえる静かな声。

和「だからめちゃくちゃ嬉しい、俺と付き合いたいって言ってくれて。そんなの嫌だなんて言うわけない」

「っ、」

堪えてた涙がぽろっと零れたら、もう止められなかった。

溢れ出る涙が二宮くんの肩を濡らしていく。

そんな私を強く抱きしめてくれた。