再会、そして動き出す 2 (ページ26)

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61 Haruka side ページ26

『んなこと言って、遥香こそ、実は後悔してたりして…』

遥香「し、してるわけないじゃん！私はっ、」

翔くんがニヤニヤして私を見てる。

遥香「…っ、言わない！」

『え、ズルい！』

遥香「ズルくないもんっ」

私はずっと翔くんしか見てないよ。

って言おうとしたけど、ニヤニヤしてるの見たら、なんかからかわれてる気がしてやめちゃった。

遥香「じゃあ、6月15日ね！」

『おう。予定立てようぜ』

食べ終わったお皿を一旦横に置いて、何する？だの、どこ行く？だの話し合う。

この時間がすごく楽しくて幸せで。

でもそんな時間はあっという間に過ぎてしまう。

遥香「お皿洗ってくるね」

『あぁ、美味かった、ありがとな』

遥香「いーえ」

大体決まったところで、片付けを済ましちゃうことにした。

翔くんといると、複雑な気持ちになることもあるけど、結局いつも最後には楽しくて。

不安も何もかもなくなってる。

今だってそう。

幸せで…

え…？

洗い物を終えて部屋に戻ろうとして、足が止まった。

私の視線の先には、

何をするわけでもなく、ただぼーっと一点を見つめている翔くんがいた。

憂いを帯びた表情でただ一点を見つめている。

初めて見る表情。

何を考えてるの？

今、翔くんの頭の中にあるのは何…？

『…ん、どした、そんなとこで突っ立って』

私の視線に気づいたのか、さっきまでの表情とは一変して、柔らかく微笑んだ。

遥香「…、ううん、なんでもないよ」

私も笑い返して部屋に戻った。