再会、そして動き出す 2 (ページ15)

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気づいたら、家から少し離れた河川敷の陸橋の下に来ていた。

いつも一人になりたい時に来る場所。

けど夜来たのは初めてで。

当たり前だけど真っ暗で、

でも今は、暗くて怖いなんて思う余裕もないくらい精神的にやられていた。

今はただ無心になりたくて。

でもなれるはずはなくて。

“ごめん、また今度にして”

「っ、」

もう昔とは違う。

翔はいるけどいないんだ。

そう思ったら、涙がぶわーっと溢れ出して。

足に力が入らなくなって、思わずその場に座り込んだ。

そのまま泣き続けて、少ししたらさすがに涙は止まって、でもなかなか気持ちは落ち着かなかった。

どれくらい時間が経ったんだろう。

やっと落ち着いてきて、そろそろ帰らなきゃな、と思ったその時。

ザッザッザッ。

微かに音が聞こえてきた。

静かな暗闇に響く、河川敷の伸びた草を踏む音。

速い。

走ってる？

人？動物？

なに？

怖い。

さっきまで全く感じてなかった恐怖がぐわっと身体中を襲う。

こっちに近づいてくる音に、どうすることもできず、ただ折り曲げた脚をぎゅっと握りしめた。

？「Aっ！？いる！？」

聞き慣れた声が不意に暗闇に響いた。