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信じたくなかった。
またしょうもない悪戯だと思いたい。他愛のないドッキリだったと言ってほしい。
だけど、強烈な生血の匂いと赤く染まったAの白いワイシャツが嫌でも現実を叩きつけてくる。
先ほどからつまらなそうに俺たちを見ていた男子生徒が包丁を手放し強く舌打ちした。
「鬱島先生が叫んだせいですぐバレちゃったじゃないですか」
「……なんでこんなことしたんやお前」
ようやく状況を飲み込めた大先生が静かに問いかける。その声に混じった怒りの感情が隠しきれてなかった。
「僕は悪くない」
「あ？」
「Aが僕に別れろって命令したのがいけなかったんだよ！！Aが僕に指図したから＿＿」
男子生徒が言い終わる前に、俺はそいつの顔面をひっぱたいていた。
「それ以上お前なんかがAの名前を呼ぶな」
「は？先生何様なの？だいたい、こいつが死んだの
放った拳を避け体制を戻され胸ぐらを捕まれた
「お前がAと仲良くするから、話しかけるから、俺は捨てられた！あいつに捨てる権利なんかないくせに！！あいつは今まで俺にちゃんと従ってたのに！！お前と出会ったせいで変わっちまった！」
……
「あいつは俺の所有物なんだから殺してもいいだろ？つーかあいつから“殺してください”って言ったんだし俺は悪くない、悪くな＿＿」
「ゾム。俺はこいつを黙らせる。だからお前はAちゃんの方に行け……まだ生きてるかもしれない」
「……ありがとうな」
大先生だって知っているはずだ。もうAは生きてないことを。あの出血量で助かることはない。だけど俺は教室の奥に倒れていた彼女の元へ歩き、横に体育座りをした。
「……なあ、A」
返答はない。
「なんで言わなかったんや。バーカ」
いつもみたいに笑わない。
「俺もお前も、とんでもねえ嘘つきやな」
閉じられた瞼は二度と開かない。
「A。お前が言ってた“ゾム先生の彼女さん”はな、もうとっくに死んでたんやで」
目の前のAはちゃんと聞いているだろうか。
ふとAの顔を見てみる。綺麗だ。本当に綺麗、だ。見れば見るほどに、六年前に死んだ彼女に似ていて、思い出してしまう。なんで二人とも俺より先に死ぬんだよ、馬鹿野郎共が。
＿＿＿ねーねーゾム君。ぎゅーってして
どこからかそんな声がした。きっと六年前に死んだ彼女の声の幻聴だ。
だけど、俺はいつの間にかAをぎゅっと強く、強く抱き締めていた。そっと触れた肌は冷たかった。
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壊(プロフ) - 待ってくれ………救いが無くてめっっっっっっっっちゃ好き！！！！なんで今まで見つけれんかったんやろ？ってぐらい心に刺さった。こんな神作を生み出してくれた作者様には感謝しかない、いいぞもっとやれ！！！ (2月15日 22時) (
レス) @page14 id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴネコ(プロフ) - コメントありがとうございます！！皆様のおかげで無事物語を完結させることができましたああああああ (11月4日 22時) (レス) id: 5e5c398b51 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - うう、夢主ちゃん、zmさん…(；；) (10月29日 22時) (レス) @page10 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
みーの - めっちゃ大好きです…教師との恋ってほんとに好きなんです…ありがとうございます…夢主ちゃんがどうなったのかとても楽しみです！！更新頑張ってください！😭 (10月16日 6時) (レス) @page9 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
さかな様(プロフ) - 7話の続き気になる…三( ゜∀゜)“僕”って誰なんだぁぁぁぁ！！更新頑張ってください！ (10月11日 19時) (レス) @page7 id: da1e9a58f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イチゴネコ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1wBZ6Neb1/
作成日時：2023年6月24日 17時
