Without you, I'll die (ページ7)

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「え…」
「どうしたの、ジン。」
「や、なんでもない」

急に声を出したかと思えば、なんでもないって
なにそれ、気になるんだけど。
ファンレターから目を逸らさずにこっちを向きそうにないジンから目線を手元のファンレターに戻す。

また、

隣で肩を震わせてる神宮寺が視界に入る。

「…なに？なんで笑ってんの？
　そんなにそのファンレター面白いなら次読ませてよ」
「ちょうど読み終わったからどうぞ」

差し出されたのは、黒を基調として向日葵がデザインされた封筒だった。

なんか…

受け取って差出人を見るが、名前は書いていなかった。

「ほら早く、時間きちゃうよー」
「わかってるって」

中には便箋が一枚。

「これ…」

名前はなかった。
でもそんなのは必要ない、だってこれは

「海人と…廉から、？」

そこには海人の感性全開で向日葵を真ん中にして咲き乱れる６つの花を背景にして、可愛く似顔絵が描かれていた。

似顔絵から伸びる吹き出しからは、絵にそぐわないアンバランスな文字。

文字の斜め具合、言葉選び。

きっと…書いたのは廉だろう。
筆跡からでもわかってしまう。廉が左利きだから？

きっと関係ない、直感的に多分そう。
何年一緒にいると思ってるんだ

「なんかさ…俺だけ似てなくない？」
「紫耀だけちょっと…ぶさ」
「それ以上言ったら怒るよ？」

「でも可愛いことするよねー2人とも
　連絡すればいいのに、わざわざ手書きでファンレターだなんてさ。頑張れちゃうね、午後の仕事も」
「うん、そうだな。」
「ははっ、紫耀ってば顔にやけすぎ！」
「お前こそ、頬緩んでるけど？」
「そりゃあ弟2人がこんな可愛いことしてきたら頬は緩むけど、
　紫耀は、にやけすぎ。」

「まぁ、ね？
　紫耀のとこだけ全部廉が描いてくれてるもんね
　そりゃあ嬉しいよね、わかるわかる
　元気ー？だって、可愛いね廉。」
「あーどうもどうも。
　それ以上可愛いって言わないでもらっていいかな？
　はー…もう、ジン！これ以上！俺を！いじるな！」
「はいはい、じゃ、俺そろそろ行くね〜」

「あ、紫耀？
　個人のファンレターもちゃんと整理してね？
　あーもしかしたらラブレター？かもだけどさ。
　じゃまたね〜」