last ページ29
〆．
私を大切に想ってくれていたのは、三人だけじゃなかった。
大ちゅんも、私のために身代わりになってくれるくらい、大切だと想ってくれていた。
「そんな‥‥‥」
「妖精は、いわば死神みたいなもん。でも、仕事を捨てて、自分を犠牲にして、Aちゃんを助けてん」
"それだけは、忘れんといてな。"
目を伏せて、小さく笑う。忘れるわけ、ない。
「大吾の為にも、廉と幸せになれよ！」
望くんは今度は大きな声で笑った。外にいた廉も、それに気付いて中に戻ってくる。
「のんちゃん、何してるん」
「ん？べーつに？廉、Aちゃんのこと、一生守れよ」
「は、わかってるし」
「ん。じゃーな」
ヒラヒラと手を振り、病室を出ていった。それと入れ替わるように、紫耀くんが入ってくる。
「僕、退院できんねん！！」
「ほんまに！？」
「‥‥二人、知り合い？」
廉の言葉は無視して、喜び合った。
‥‥‥生きてるって、誰かを大切に想えるって、本当に幸せなことだと思った。
―ありがとう。
窓から見た空は、綺麗な茜色に染まっていた。
〆．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 561人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
越前廉 - 感動しました! (2015年7月5日 0時) (
レス) id: 75caf69213 (このIDを非表示/違反報告)
あかり - 感動です (2015年5月27日 6時) (レス) id: f431b6529c (このIDを非表示/違反報告)
むらさきちゃん(プロフ) - 完結おめでとうございます！面白かったし、感動もしました！続編読みたいです！ (2015年5月26日 17時) (レス) id: 65bb4095c3 (このIDを非表示/違反報告)
涙 苺 飴(プロフ) - 完結おめでとうございます！とっても素敵なお話でした！大吾さんんん…って最後なったけど、とても楽しかったです！これからも他のお話の更新頑張って下さい！応援してます！ (2015年5月26日 2時) (レス) id: c483f21855 (このIDを非表示/違反報告)
mrn - 完結おめでとうございます♪なんかすっごい感動しました。これからも頑張ってください！ (2015年5月25日 23時) (レス) id: 58337b244c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しぃな ＆ はゆな
| 作成日時：2015年5月10日 0時
