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スマホをサイドテーブルに戻し、ベッドに入ってからどれぐらい経っただろう。
目を閉じると先輩の声が頭の中で再生され、早く寝なければと焦れば焦るほど目が冴えてしまって眠気から遠のく。
アラームが鳴るまで、あと３時間もない。
いっその事諦めてしまおうかとも思ったが、目を瞑るだけでも脳は休息状態になると聞いたことがあったので、ベッドに入ったままでいることにした。
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いつものカフェに寄り、お気に入りのアイスティーを購入してから会社へ向かう。
とうとう一睡も出来ずに朝を迎えてしまった為、いつにも増して出る欠伸を必死に噛み殺す。
｢Aおはよう！｣
会社に着き、そういえば今日はカフェに本部長いなかったな、と思いながらエレベーターを待っていると背後から声を掛けられた。
｢おはようチャニョル、 と… ｣
振り返るとなんとも爽やかな笑顔のチャニョルと、もう一人男性が立っていた。
うっすらと覚えがある、ような気がする。
｢俺、ビョンベッキョン｣
｢あ… 私は｣
｢碧生Aさんでしょ｣
｢は、はい… ｣
｢ちょっとベク、そんなんじゃAが怖がっちゃうでしょ！｣
チャニョルがそう言うと、ベクと呼ばれた彼は表情を変えずに、すみませんと呟いた。
｢いえ、大丈夫です ｣
｢ベクも同期生だけど面識がなかったから知らなくても仕方がないよ｣
｢そうだったんだ。でもどうして私の名前…｣
｢だってそれはコイツが… ｣
｢ベ、ベク！ストップ！！A！な、なんでもないから！ベッキョンがAのことを知っていたのは有名だったからだよ！｣
｢ゆ、有名？私が…？｣
｢お前なに言ってんだよ… ｣
しどろもどろになりながら必死になって説明するチャニョルをベッキョンが一蹴したところでエレベーターがやって来た。
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作者名：ココア豆乳 | 作成日時：2021年7月1日 17時
