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｢彼女が新しく配属された碧生Aです。以前は当社の路面店で販売員をしておりましたので商品に関してはもちろん、顧客サービスにも精通しております｣
｢それは頼もしいですね。今朝ぶりだねAさん。僕はキム･ジュンミョン、今後ともよろしく｣
本社に異動して来てから、頭の処理が追いつかないことが多々発生する。
現に、目の前の彼( 朝は変な人だと思ってしまったことは黙っておこう )が本部長だと紹介されてもいまいちピンとこない。
Aさん挨拶を… と上司に促されるまで思考回路は鈍ったままだった。
｢挨拶が遅れまして申し訳ございません。新たに商品企画部に所属となりました碧生Aと申します。よろしくお願いいたします｣
それから、今朝はありがとうございました、と付け加えて腰を折る。
｢いいのいいの。それより、僕も明日はアイスティーにしてみようかな。どハマりしちゃったりして｣
なんとも返答に困り、上司に助けを求めるべく視線をやれば透かさず、彼女をご存知でしたか？と場を繋いでくれた。
｢まぁ… ちょっとね。カフェ仲間って感じかな。あとは親友の…… ｣
ハッとした表情になった彼は急に口を閉ざし、おもむろに腕時計を見ると、そろそろ時間だから行くね、となんともわざとらしくミーティングルームから出て行った。
｢あの… 部長、失礼を承知でお聞きしますが、あの方は本当に……？｣
｢正真正銘、本部長だ。ミンソクと仲が良いみたいだよ。たしか大学の同期生じゃなかったかな〜｣
｢せ、先輩と！？｣
｢うん。どうしたの急に｣
｢い、いえ… なんでもありません｣
そうか、と納得してくれたので一安心してミーティングルームを後にした。
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作者名：ココア豆乳 | 作成日時：2021年7月1日 17時
