プリムラ 3 (ページ47)

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幸福論 y.r ページ47

矢花黎

振られたからって、なにも変わらなかった。
当たり前に時間は過ぎていくし、いつも通り仕事は進むし、だかさんへの気持ちは冷めることはなかった。

幸せになりたい。
幸せにしてあげたい。

重いけど、振られてるくせにって、わかってるんだけど、でも、どう考えたってこんな好きという気持ちを自分の意思で切れるほど簡単なものじゃない。好き。俺は今も昨日もあの時もだかさんのことが好き。

涙が出てしまうくらい愛おしくて、
既に心が誰かのものであるだかさんを好きでい続けてしまうことを、どうか許して欲しい。

人を想う気持ちを、人のことを想うだけでなんでこんなに苦しい思いをしなくてはいないのか。いつだってそれは分からない。

自分にむかついて、なんで俺のこと好きになってくれないのなんてだかさんに無意識に当たってしまうこともある。

悲しい気持ちの恋愛なんて、したくてしてるわけじゃない。
こんな恋なんてやめてしまいたいよ。
(これを恋愛というかは置いといて)

俺も、幸せになる日が来るよね。
だかさんのことを忘れてしまうくらいの恋が、この職業柄容易に出来ないけど、でも、だかさんくらい同じ熱量で好きでいれて好きでいてくれる人に出会うまで。

好きでいさせてください。
たとえ俺が、あなたが、いなくなっても。

「これが俺の幸せかな」
「重いわ」

　